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LUZの熊野古道案内

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2009年 06月 12日

熊野の旅 新聞より 獣害

 今日の朝日新聞三重版のトップ記事に、『アジサイ被害「シカ」とみた』などと言うスポーツ紙のような見出しの記事があります。
 見出しはふざけていますが、中味はふざけてもいられない物です。
 熊野古道の入り口にもなる『大紀町・阿曽』にあるアジサイ園が鹿の食害にあっていると言う物です。
 獣害については私も何度か取り上げています。
 この20年余り前から、田舎では『獣害』が目立ち出し、どんどん深刻になっています。

 私が小さかった頃、戦後すぐの頃には、山の獣の数はかなり減っていました。
 山育ちの私でも。「さる」や「たぬき」などは見たことがありませんでした。
 おそらく、食料として必死に狩をしたからだと思います。
 それでも、貴重なサツマイモ畑を食い荒らしに「イノシシ」が出てくるので、「しし垣」を作って防御し、『しし檻』を仕掛けて捕獲しました。
 『しし檻』もそう簡単にかかるものではないですが、何度か掛かったのを見に行きました。
 そして、子供の頃には本格的な「猟師」が何人か居て、本格的にイノシシや熊を追っていました。
 その獲った『しし肉』や『熊肉』などは時々届けられて食卓に上りました。
 今では珍味で高い金を出して食べる物ですが、子供の私からすると、「しし」も「くま」も臭くて余りおいしく無かったです。
 肉などあまり出てこない時代でも子供向きではなかったと言うことです。

 『大紀町』の被害は、「阿曽」と言われる温泉のある地区の山林に植えられた『アジサイ園』が『鹿』に食われて花も咲かなくなったと言う物です。
 観光用に遊歩道化して一万本とかを植えた物らしいです。

 アジサイは山に一杯自生している物ですから、特別弱い品種で無い限りこの辺りの山なら喜んで育つはずの植物です。
 しかし、新芽が出て伸びる頃には野生のアジサイよりは園芸種で手を入れてあるものの方が、よく伸びて柔らかいはずです。
 これに目をつけたのが『鹿』達です。
 そりゃあ、喜びますよね。
 一万株の餌を山に植えてくれた訳ですからね。
 それでなくても、大紀町辺りも、過疎化、老齢化が進んで、人の気配が減り、里山も手入れされなくなったので、獣の寝床は里の家のすぐ裏山でも確保できるし、餌場の畑も近くなりましたから、増える一方なのですからね。
 こう言ってはいけないでしょうが、この「アジサイ園」も鹿の餌場を増やして、鹿が増える手助けをしたとも言えるでしょうね。
 今年は、とうとう『アジサイ祭』を中止することになったそうです。

 荒れ放題の竹薮がイノシシを呼び寄せるし・・・
 紀州犬が野放しでうろついていた田舎の村も、『犬は繋いで買いましょう』などと言われて姿は見せないし、おまけに「ペットブーム」で田舎まで、あの頼りない、虫を見ても飼い主にすがりつくような小型犬だらけですしね。
 大声を上げて山の中まで走り回る「ガキ」も居ませんし、石を投げても足元に落ちるようなじじ・ばばしか居なければ。獣はわが世の春ですね。
 『ししがみさま』や『もののけ姫』が走り回らなくても、人間様のほうが後ろにお下がり始めています。

 山の中に「餌場」を作っておいて、「食うな!」と言われても・・・
 これが、田舎の現状です。
 山の畑では、もはや「サツマイモ」も作れませんからね。
 「柿」や「栗」もじじばばでは採りに行かないので。「さる」「しし」「くま」「からす」の専用果樹園になっているようです。
 こんなおいしい物が一杯あるのですから、獣は里に住み着くし。数もどんどん増えますね。
 もっと過疎化して、畑も完全に消え、柿や栗も枯れ果てたら、自然のバランスのところまで獣は減る物と思われます。
 田舎の住民にとっては「しか」も「さる」も「いのしし」も「くま」も可愛い物ではありませんよ。
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熊野市周辺地図です

by je2luz | 2009-06-12 11:14 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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