LUZの熊野古道案内

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2009年 06月 04日

熊野の旅 日本人の持つイメージ

 箱根の山は 天下の剣 ・・・・
 ・・・・・・
 昼なお暗き 杉の並木 ・・・

 これが日本人の『街道』『山道』に対して抱いているイメージの典型でしょう。
 他にも、日光街道の『杉並木』とかもありますしね。
 「高野山」「永平寺」「比叡山」「身延山」・・・どの総本山でも山寺はうっそうとした杉木立の中に鎮座していますしね。
 杉木立の天にそびえる木々と、空を覆い尽くした枝の下のひんやりした薄暗さと、渡る風もはるか上空で葉を揺するだけと言う静けさが、一種独特の神々しいような雰囲気を作り出しますからね。

 一転して、平で明るい平野や海岸に出ると、そのイメージは『松並木』に変わります。
 東海道の松並木などもほんの少し今でも残されていますが、「水戸黄門」でも「暴れん坊将軍」時代劇ではこの松並木が好んで背景に使います。
 ただ・・・地道沿いに残ったところが無いので、どのシーンも松のある海岸を歩かせていますね。
 あとは、水田の脇の道・・・

 これをあわせたのが『街道』なのです。
 『中辺路』だろうと『伊勢道』だろうと、日本中の街道は同じようなものだったわけです。
 幹線になる「五街道」とか言われるものは、古くからどんどん整備され、道幅も広く作られていたようですが、うんと古くに開かれても物流とかに関係しなかった街道はそう立派なものにはならなかったようです。
 足で歩く人間は、狭くても良いし、階段でも良かったですからね。

 このような日本人の持つイメージ・・・原風景・・・からでしょう。
 『熊野古道』の周りはうっそうとした林が理想とされ、人の手を入れることを規制しています。
 100%人工林ですら、伐採をさせないでおこうなんて考えるわけです。
 人々の営みがあったからこそ残されてきた「古き道」のはずなんですけどね。
 ほんの数年前までは、観光客どころか学者でさえ見向きもしなかった『里道』・『峠道』なのですけどねえ・・・

 この写真は熊野市の『松本峠』の脇の立木を伐採した跡地です。
 近年の材木不況で跡地の植林が出来ないことが多いのですが、ここも本来ならこの春に植林されるはずがどうも植えられていないようです。
 自然更新で雑木山に戻すとすれば随分年数が掛かります。
 雑木山にするにしても、人間が手を貸してやら無いことには・・・
 普通の人の見る『自然』は人が育てた、人と自然が折り合った形の『自然』なのですからね。
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カメラはフジかST605N+フジノン50mm

熊野市周辺地図です

by je2luz | 2009-06-04 12:06 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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