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LUZの熊野古道案内

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2009年 06月 02日

熊野の旅 梅雨 梅が実る時

 梅雨は『梅の雨』と当て字するように梅の実が『熟す頃です。
 日本中の田舎では今から梅の実の収穫が始まります。
 ちゃんとした梅を採るには畑に植えますが、昔の人は庭木に梅を植えてその実も収穫しましたし、梅の産地で無い限り良い畑なんかには梅は植えませんでした。
 梅は「木」です、それも横に広がる癖のある枝振りの木ですから、場所もとります。だから、山際の小さな段々畑を作って植えていました。
 ものすごく大切な食料ですから、少しでも土地のある人は育てたのです。
 本当に『梅干だけ・・・』なんて食生活もあったのですからね。
 今のように「紀州梅」、「本場南部の梅干」なんてくそ高いものではなく、自家製の安い梅干を食べていたのです。
 何時から梅干があんなに高くなっちゃったのでしょうね?
 南部や南部川に『梅御殿』が建つようになったのは随分前ですね。
 「産地形成」、「特産品造り」に成功したまさに先進地です。
 私が視察させてもらった頃の『南部町』には『梅課』がありました。
 同じ紀州でうらやましい限りと言った感じでしたが・・・
 『梅農家にはなりたくない・・・』ほど大変だし、何より、『梅農家からは嫁に貰いたくない・・・』と思いましたね。

 『梅』の収穫はこの『梅雨』に入る頃の短い時期に行います。
 『みかん』は何ヶ月もかけてゆっくり収穫しますが、梅は粒が大きくなってから黄色くなってしまうまでの時間が短いのです。
 それに、黄色くなるとバラバラと勝手に落ちてしまいます。
 だから、南部のような梅の産地ともなると、梅農家は地元に居る本人や跡取りはもちろん、近在に嫁にやった・・・いや、国内どこであろうと嫁にやった先の娘は当然として「婿殿」も嫁と共に里帰りして梅採りに参加しなくてはならないそうです。
 まあ、『梅課長』の説明ですから少々オーバーかもしれませんが、それに近いのでしょうね。

 熊野古道の里道脇の段々畑などには「梅の木」がよく植わっています。
 ちょうど今は「青梅」の時期です。
 『鈴なり』と言うこと蛾がありますが、豊作の時の梅は、まさに『鈴なり』になります。
 成り過ぎて葉っぱとのバランスが悪く木を傷める事があるほどです。

 少し黄色くなりかけた梅はそのまま食べるとおいしいものです。
 青い梅はすごく酸っぱいです。梅干の酸っぱさはお酢で味を付けたのではなくこの梅の酸ですからね。
 まっ黄色になると、少し発酵臭がしてかなり甘いです。
 青梅の種には猛毒の『青酸』が含まれているそうです。
 小さな頃は「青梅」はよく食べましたが、『種は食べるな・・・』と言われていました。
 でも、梅干になってからの種は割って中味を食べましたね。

 そうそう・・・
 ほんの少し『塩』を付けるとうんとおいしくなります。
 道端の梅の木から青梅を失敬してはいけませんけど・・・
 熊野の辺りの郷道の梅は自家用で消毒などの管理が出来ていないものがほとんどです。
 ぽつぽつ点々があったり・・・商品価値の低いものが多いのです。
 でも、生で食べるには適していますよ・・・
 決して、『窃盗』をそそのかしている訳ではありません。

 かつて、熊野市でも梅の産地化なんて動きもあったのです・・・
 あの棘だらけの梅の木の剪定、消毒、死に物狂いの収穫、梅干漬け込みの作業・・・全部大変です。
 せっかく漬けても、産地で無いところの悲しさ・・・特価品扱いが続きます。
 さらに、剪定や消毒をサボった梅が混じると、『梅干』ではなく『梅肉』の原料として『1トンなんぼ』の成り下がります。
 下がると益々手入れはしなくなる・・・
 かくして、」梅の木は一杯残ったけど、採る人さえ居ないという畑もあります。
 最近では『採る人』ではなく『盗る人』も居なくなってきたようです。
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カメラはフジかST605N+フジノン50mm

熊野市周辺地図です

by je2luz | 2009-06-02 11:26 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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