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LUZの熊野古道案内

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2009年 03月 20日

熊野の旅 ローカル駅周辺 紀伊市木駅

 特急も止まらないローカル駅はほとんど全部無人駅になっていますね。
 中には委託されておじちゃんやおばちゃんが切符売りをしているところもあるようですが、この辺はきれいさっぱり無人化しています。
 しかし、かつて、鉄道が花形だった頃には田舎の小さな駅は小さいなりに大事なものでした。
 大きな町へつながる、村や町の玄関口だったからです。
 そもそも、田舎を無視して、すまし顔で駆け抜ける『特急』なんてものはローカル線にはありませんでした。
 一番早くて『急行』、もう少し田舎の面倒を見てくれる『準急』が早い列車でした。
 駅員の少ない駅でも帽子に金線を巻いたくらいの格の高い『駅長さん』が居たものです。
 村や町で公式行事があると、駐在さんと駅長さんは来賓として上座に座っていたくらいのものです。

 そんな小さな駅の一つが、『紀伊市木駅』です。
 一度も大きな駅になったことはありませんが、『市木村』の玄関口だったところです。
 本当の集落からは離れたところに作られているのですが、小高い集落から眺めれば、海のほうにこの駅が見えて、汽車が発車するたびに鳴らす汽笛が時間を教えてくれたはずです。
 集落が無くても、駅の前にはお店があって、駅のそばには倉庫があったのです。
 市木から積み出される米などはその倉庫に保管され、貨車で積み出されていったことでしょう。
 戦争が激しくなった時には、この駅からも日の丸に送られて沢山の兵士が帰らぬ旅にでたのでしょう。

 そんな面影もどんどん消えてゆきます。
 駅長さんの官舎のあったらしき場所には普通の家が建っていますし、立派な倉庫も朽ち果てかけています。
 かつては賑わったであろう駅前の茶店も自動販売機が並ぶだけのタバコ屋さんになってしまいました。
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 旅人は特急列車で一秒でも早く通り過ぎたいようですが、田舎のローカル駅に一度降り立てば、きたことの無い場所が何となく懐かしいような気分になれるものです。
 そんな駅なら、どこの駅でも、トランクを提げた『寅さん』が汽車を待っていてもおかしくないです。
 むしろ、きれいな『特急列車』の方が似合いません。
 大体、『JR』なんて略すのが似合わないのです。

カメラはオリンパス・ワイド

熊野市周辺地図です

by je2luz | 2009-03-20 11:49 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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