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LUZの熊野古道案内

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2009年 03月 16日

熊野の旅 紀南ツアーデザインセンター

 久々に、旧・奥川邸『紀南ツアーデザインセンター』を覗きに行ってきました。
 古い建物ですから、しばらく行かなくても変わるわけもありません。静かに来客を待っていました。

 元は多くの使用人などが出入りした建物ですが、民家として作られたものです。
 木本にしては珍しくまともな二階建てになっていますから、一階部分は来客用に作られています。
 と、言っても、客商売の家ではありませんでしたから、『お客様』は想定していますが、大勢がぞろぞろ出入りすることは考えられていません。

 こうした建物が各地で開放、展示されていますが、大体において団体で入ってぞろぞろ歩いて、説明を聞いて・・・では、全く『行って来た』に過ぎなくなります。
 建築や民俗学に興味のある人でなければ木組み、屋組みの違いが風土に合わせて変化しているとか、仕組みが時代の流行によって変わって言っているなんて言われて分かったつもりでも本当のところは分からないものです。
 ましてや、往時の生活を本当の意味でしのぶなんてできませんね。

 この『奥川邸』も民家ですから、少人数で行って、廊下や客間や台所に佇んでみて少しだけ何かを感じられる場所かと思います。
 まあ、よほど運が悪くない限り・・・自分達が大きな団体で無い限り、ごちゃごちゃと大人数で・・・と言うことにはならなくて済むのがここの良さでしょうね。
 他の新築される『熊野古道』関連の会館類のようには、「さあ、ここへ来い」「これを見ろ」なんて宣伝も主張もしていませんからね。

 しかし、その良さが、ここの持っている問題点でもありますね。
 単純な「開放した文化財」ではなく、一つの団体として動かなくてはならないものですからね。
 端から、入場料など取らずに開放しているのでそちらでの収支は問題になりません。
 閉めっぱなしにしておくよりは開放して人が入り、空気が入れ替わる方が建物のためには良いのです。
 でも、この組織をずっと維持するのは結構大変ではないかと思います。
 ここの決算と補助金の内訳など今は知る立場にも無いのでいいのですが、知りえるとなると少しばかり悩ましいかと思われます。

 『お客様の接待』と割り切るか・・・
 果ては、『世界遺産と地元熊野市の行政と市民』と言うところまで考えなくてはならない部分もありますね。
 人口ももうすぐ2万人を切ります。
 あと10年もすれば老人が40%を越すでしょう。
 『昭和新市の化石』ができつつあります。
 『熊野古道』が出来て千数百年・・・『世界遺産』に指定されて数十年で・・・この道沿いには色んな集落もあったのだそうな・・・と、ITガイド機でも持った探険家スタイルの古道マニアが歩くようになるのかもしれません。
 温暖化で進入してきたマラリアなどを恐れながらね。
 地中海周辺の過疎の村のように陽気に歌を歌って踊っていられないのが日本人ですからね。
 この辺の人間は随分『南洋的』なのですがねえ・・・
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熊野市周辺地図です

by je2luz | 2009-03-16 11:15 | 熊野 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ピロリン at 2009-03-16 21:00 x
私は面白い施設だと感じて利用させてもらいました。中に入ったらお茶が思いもよらず振舞われたので、ついお茶菓子に単品で売られている地元のお菓子を購入してしまいましたが(食いしん坊なので二つ)、そのくらいの売り上げでは何の足しにもならないのでしょうね。熊野駅から観光案内所で貰ったパンフで気になった「ひまい道」を「蛇はいないかな~」とキョロキョロしながら歩いた先にちょうどセンターがあって、お庭で休憩にいい感じでした。日差しも暖かかったけど、竈の火も暖かかったです。ぶらりと個人で街見の途中に休むにはもってこいな有り方だと感じたんですけどね~。奥のほうでゴソゴソと重役っぽいヒトが事務作業されていたのも、昔の大店の雰囲気だなー(丁稚っぽい(笑)と感じました。

また寄ってみたいと考えています。
Commented by je2luz at 2009-03-18 11:28
ピロリン さんへ
 ***
 観光と産業の問題ですね。
 人をもてなすと言うことと、不採算な事業を地方財政でどこまで許容するかと言うことですね。
 トータルで考えても『世界遺産』は物入りですから・・・


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