LUZの熊野古道案内

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2008年 12月 25日

熊野の旅 冬の海

 熊野の海は冬になると穏やかです。
 『春の海 ひねもすのたり のたりかな』・・・なんてのがありますが、冬の海ものたりのたりです。
 海と言う物は、気圧配置によって起きる風の影響で波の大きさが変わります。
 冬の太平洋は季節風が弱いので静かなのです。
 日本海側とか北の海では満州、シベリアからの季節風が吹きあれる日が多いのでこの時期は荒れるようですね。

 冬場になると、天候が安定するので海の静かな日が続きます。
 海での仕事の計画が立てよい時期です。
 海で働くのは殆んど漁師さんですが、たまに土木の方の仕事もあります。
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 この台船は木本海岸の潜堤工事にやってきたものです。
 もう、10年余って、毎年冬になると姿を現します。
 例年は年明けだったような気もしますが、春までの海の静かな時にしか巨大ブロックを海中にきちんと沈められないのです。

 『潜堤』とは、海面下に堤防を築く物です。
 ここの物は、海面下2mの高さまで積み上げます。
 景観を保持しつつ高潮のエネルギーをそぐと言う物です。
 それに加え、砂利が深みに落ちる速度も減少させる効果も期待されます。
 鬼ヶ城東口の木本漁港の突堤の脇から始まって。この船の止まっているすぐ先までが工区になっています。
 ここまでの区間は、基礎部分が少し出来たらしいです。
 何しろ、海中のことなので全く岸からは見えません。
 海面下2mまでくれば波が立ちますから分かるのですが、まだまだ何十年も掛かりそうです。
 これの計画・着工には大きく関わったのですが、完成を見ることは無さそうです。
 
 ゆったりとした景色の続く『七里御浜』で無粋な姿を見せるのはこの時期のこの台船くらいです。それも、そんなに長く居るほど予算が付かないので短い期間だけですね。

 大井川河口周辺のように海岸線が本格的に後退を始めると人間の力では止められません。
 内海は堤防である程度防げますが、外海の力は恐ろしい物です。
 今の人間に力でやれるのは、人工的にリーフを造ることくらいです。
 珊瑚は育ってきますが、人口リーフは波で削られて痩せるだけの物なのですがねえ・・・

 この潜堤には余禄として『漁礁』としての働きもあります。穴だらけの岩礁が海の中に出来るのですからね。
 そのうち、木本海岸からの投げ釣りで磯魚も釣れる様になるかも知れません。

木本町全図です

by je2luz | 2008-12-25 12:46 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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