LUZの熊野古道案内

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2008年 12月 05日

熊野の旅 観光客争奪戦 中世編

 現代では、表面的には仲良くしながら裏側では観光地同士の観光客争奪戦が火花を散らしています。
 方向の違う観光地間ではなく、隣接しているような所でも、向こうがそう出るならこちらはこうだ・・・と、消耗戦をやっている地域もあるようです。
 採算ポイントを無視した特典合戦とか・・・

 三重県は南北に長く、昔の国も幾つもに分かれます。
 三重県になって100年になりますが、地形も南北に200Kmを越す所ですし、行政は一本化できても観光などでは無理な話です。

 以前に三重県が『祭り博』なんて物をやった時でも、時の県知事などは、膨大な県費を注ぎ込む口実に、『観光振興』をぶち上げました。
 伊勢で大きな博覧会をやれば、『伊賀上野に立ちよる客もうんと増える・・・』『足を伸ばして熊野や尾鷲に出かける人もかなり居るはず・・・』
 『そんな馬鹿なことあるわけ無いだろう』と、公式の場で正したこともありますが、例によって「無責任なやるためにデータを作るコンサルタント会社」の報告書を元に押しつぶされました。
 素人地方議員対大手コンサルタント会社では勝ち目は無いのです。
 せいぜいできるのは、あの手この手で前売り券を買わせる悪徳官庁セールスの被害を少しでも減らすことだけでした。
 何処の地方博覧会でもそうなのですが、県民殆んどに前売り券を売ってしまおうというやり方をして来ています。
 行くはずの無いお年寄りが鴨になるのは、今の悪徳訪問販売や振り込め詐欺と変わりません。
 そして、半年間の『祭り博』があって・・・通り道のはずの伊賀上野はほんの微増、わざわざ足を伸ばす熊野では殆んど変化なし・・・きちんと数えないのですから、意識的に増やした程度?
 恐れくは減ったはずなのです。
 博覧会をまともに見たら二日も三日も掛かるし、伊勢には立派な伊勢神宮、二見、鳥羽や合歓の里、スペイン村、戦国時代村なんてテーマパークもあるし・・・ヨーロッパと違い、長期休暇なんて無い日本ではそちらでさえ回りきれないのですからね。
 そして・・・前売り券の回収率の最終集計もうやむやなようです。

 今から520年ほど前、延徳3年(1491)に・・・
 熊野大衆数千人、伊勢国田丸浜塚山の熊野権現社が、伊勢道者の熊野詣のさまたげをしているとして同社と民家2.000軒を焼く
 と、あります。
 数の方はちょっと眉唾ですが、やったことは事実なのでしょうね。

 何処にでもある、便利なように・・・僻地まで行かなくてもそこに参ればご利益は同じ・・・まさに方便として使われた『分社』が『伊勢参り』の客向けに出来ていたのでしょうね。
 段々、参拝客が熊野詣から伊勢詣でに変わり始めていたのでしょうかね。
 今以上に、旅人の落とす路銀の重みとか波及効果が大きく、死活問題でもあったのでしょう。
 ことに、熊野路は農地も少ない、町から遠くて金を稼ぐ手段も少ない場所ですからね。

 それにしても、百数十キロを歩いて・・・自分たちのお宮さんの分社を焼き払いに行くとは・・・
 なんとも、『精力的』でもあり、『罰当たりな』ことですね。
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木本町全図です

by je2luz | 2008-12-05 13:07 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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