LUZの熊野古道案内

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2008年 12月 01日

熊野の旅 12月 漁師の心配

 12月に入りました。
 世間では本格的な冬になって、魚の話題も鍋物用のカニとかクエなどに代わっているようです。
 もう、秋のものは季節外れですからね。
 
 熊野では、世間の秋の味覚の代表、『サンマ』がこれから本番です。
 群れがようやくここまで南下してくる頃なのです。
 サンマがなぜわざわざ黒潮に逆らって南下するのか知りませんが、稚魚のうちに流されちゃって、元に戻っているのでしょうかね。

 一生懸命、激流とも言える黒潮を逆流するうちに、痩せちゃうのだそうですが、この辺では、その『痩せたサンマ』を前提にした、『サンマ寿司』『サンマの丸干し』が作られます。
 果ては『サンマのなれ寿司』まであるのです。
 これらは、油が乗っていたのでは上手く行かない物ばかりです。

 サンマの脂の落ち具合は、道中の餌の加減か何か知りませんが、随分違いがあります。
 丸まる肥えて背中が盛り上がった「おいしそうな」サンマが獲れる時もあります。
 「おいしそう」に見えても、三陸沖・調子沖のようには油はありません。
 焼いて食べると、ちょいとあっさり?な物です。
 干物にしようと塩をしても塩は利かない、干しても乾かない・・・
 寿司にしようと酢に漬けても酢が利かない・・・
 なれず市なんてもってのほか・・・
 つまり、熊野の郷土料理には向かないのです。

 この辺で待っているのは、生で焼いて食べると恐ろしくパサついた、やせ衰えたサンマなのです。
 おかしな話ですが、普通に言えば『美味しくないサンマ』を待っているわけです。
 「おいしくない」ですから、加工用以上に獲れた場合には、養殖魚の餌ですね。
 でも、主力の売れ口の『丸干し』『寿司』用のものが獲れないと困るのです。

 先日、夕方のニュースでサンマの水揚げが報じられていました。
 サンマの基地、『遊木・ゆき』『二木島・にぎしま』の光景でしたが、少々大振りのようでした。
 これからが本番ですが、加工業者などはもっと脂が落ちたのを待ちわびているでしょうね。
 月夜の時には漁を休む棒受け網(ぼけ)ですから、、来週辺りには少し休むのでしょうかね。
 年末に掛けての闇夜には正月用のサンマを獲る漁火がこの沖合いにもずらりと並ぶと思います。
 その時に回ってくる群れが痩せてスマートな物なのかどうか・・・
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木本町全図です

by je2luz | 2008-12-01 11:54 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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