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LUZの熊野古道案内

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2008年 11月 19日

熊野の旅 冬の味 温州みかん

 『季節の味』とか『旬』と言うものが段々おかしくなって来ています。
 稲作から野菜、果実まで、品種改良で段々早く採れたり、温室でうんと時期をずらしたり・・・果ては、地球の裏っ側の南半球で作って半年ずれた物を運んできたりしています。
 その分、うんとコストがかかっています。
 少しでも高く売りたいなんて努力が段々効力を失って、早生の値段が普通の値段になり、路地物や旬のものは叩き売りにあったりします。
 あまり褒められるやり方ではないようですが、しばらくはこんな状態が続くのでしょうね。

 冬が近づいて、みかんの季節になってきました。
 なんていう私は古い人間でしょうね。
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 私が子供だった頃・・・もう半世紀も前ですが・・・
 温州みかんが『青切りみかん』として姿を見せるのは、秋の運動会の頃でした。
 9月の終わりから10月中頃ですね。
 まだ、真っ青でものすごく酸っぱくて、食べるのに勇気が要るようなものでした。
 それが、宮田早生とか崎久保なんて枝変わりから固定された早生品種が出てきて、うんと早まって行きました。
 次にはビニールハウスを作って開花を早め、挙句の果ては、巨大な温室で囲って石油まで焚いて早めて行きました。
 そうして季節をずらすと、温州みかんも『黄色いダイヤモンド』くらいの値段で売れたのです。
 折りしも日本の高度成長時代で一部の人にとってはそんなのを食べることが出世の証、ステータスシンボルにもなったようです。

 今では、本来なら温州みかんの花が終わって、ようやく大豆のような大きさの実が枝の先に見えるくらいの7月には黄色いみかんが店先に並びます。

 隣りの御浜町は『年中みかんの採れる町』がキャッチフレーズですが、これは温州から夏みかんなどの晩柑類を含めての話です。
 ところが、今では、7月から晩生が終わる3月頃までほぼ年中、温州みかんが手に入るようになってしまいました。
 普通に食べられるのは、やはり安い時期のものですが、青い蜜柑を見て、『秋だなあ・・・』とか、黄色い蜜柑を見て『冬だなあ・・・』なんて感じる人が減ってしまいました。
 と、言うより、『みかん』に季節感が無くなり、『食べてみたい!』と言う気持ちを起させる力が少なくなっているようです。

 そんな風に、日本の茶の間での居場所が減った『温州みかん』ですが、今からが本当の『旬』です。
 『みかん』はコタツに入って皆で食べるものです。
 『中の袋』は吐き出すものではなく、お行儀良く全部食べるのが本当ですよ。
 南紀のみかんなら、中の袋が柔らかなのが多いですから、捨てるのは外の黄色い皮と白い筋だけです。
 人の食べた後に口から出した中袋が入ったカスを捨てるのは嫌な物でしょう?
 外の皮だけ残す食べ方ならそんな心配はありません。

 掴んで柔らかで、外皮の薄いもの、L寸やLL寸の大きなものではなくM寸やS寸の小さなものが美味しいのです。
 そして、南紀のものが美味しいのです。
 でも、中々都会では見つからないでしょうね。
 みかんの産地といいながら、生産量はさほど多くないですからね。
 『まあ、一回、食べてみやんし・・・』

木本町全図です

by je2luz | 2008-11-19 12:00 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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