LUZの熊野古道案内

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2008年 10月 20日

熊野の旅 田舎の佇まい 隠居

 下の写真は私が中学まで育った熊野市飛鳥町小阪の平と言う集落です。
 字名が『平・だいら』と言うくらいなので。飛鳥地内では平らなほうです。
 平らなだけで面積は狭い物です。
 この並びの他には背中の方に二軒、左手の皮のほうに二軒あるだけです。
 この半世紀の間に、子供と別居するために「離れ」を増築した家が何軒かあります。

 この辺では、離れを『隠居』と呼びます。
 その名の通り、隠居所をたてて親の方が母屋を明け渡して隣に移り住みます。
 家は小さくなるのですが、新築で済みよい方に年寄りが移るのです。
 まさに『楽隠居』するわけです。
d0045383_111494.jpg

 この集落も十数年前に圃場整備がされました。
 道路も拡幅され、大きな排水路も整備され、田圃は広く大きくなりました。
 整備除外地以外は整然となりました。
 写真左に見える大きな排水路が家並みの前にパックリ口を開けていますから、家と田圃の距離がうんと離れました。
 門に出て稲を触るなんて出来ません。
 そのままあぜ道に入るなんて出来ません。

 昔は、一番上流で取り込んだ水はその下の田圃に流れ、なるべく水を始末に使うように出来ていました。
 そうすることで栄養分も有効利用できていたのです。
 この圃場整備事業では、一枚の田で使った水の余分は全部排水路に捨てる方式なのです。
 肥料屋さんとぐるになって、肥料分も農薬分もまっすぐ川に行くように設計してあるのです。
 先人の知恵なんてどこへやら・・・

 農地面積の少ない清流の大又川でも家庭排水とこうした農地の構造変化で富栄養化が進んでいます。
 それでも、耕作放置面積も増えるし、人口の減少でバランスは取れているようです、
 大農場のある琵琶湖周辺などは、こうした整備が進んで一気に富栄養化が進んだとも言われていますね。
 瑞穂の国で水はふんだんにあるとは言え、あまり良くない今流の考えのようです。

 写真でみてもどこかよそよそしい風景に感じられます。
 子供の頃には。よく田圃にはまった物です。
 ふざけあっていて道を踏み外す・・・自転車で余所見をして落っこちる・・・
 大人でも夜道が暗いので落っこちた、酔っ払って田圃へ・・・
 でも、相手は柔らかい田圃でした。
 今の田舎で落っこちると深い深い溝の底、U字溝の角が待っています。
 自然も優しくなくなったようです。

カメラは オリンパス・ワイド

木本町全図です

by je2luz | 2008-10-20 11:24 | Trackback | Comments(0)
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