LUZの熊野古道案内

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2008年 09月 15日

熊野の旅 名物 高菜漬けの準備

 南紀州の名物、『高菜漬け』『めはり寿司』の原料の『高菜』は典型的な冬野菜です。
 夏に掛けてでも育たないことは無いようですが、基本的には『漬け菜』とされ、漬物にして食べる物ですから冬野菜です。
 今なら、冷蔵設備を使って低温は作り出せますから、年中同じ条件で漬けることは可能でしょうが、やはり漬物は冬の物です。
 手が悴むような冷たい水で洗って漬け込むのが美味しい漬物の条件のような物です。
 じんわり塩が利いて少しずつ乳酸醗酵が始まる・・・それにはある程度温度が低くないと駄目なようです。
 高菜漬けだけではなく、どの漬物も、この海岸線より、一山越えた山間部の方が美味しく出来るようです。
 単純に醗酵すればよいのなら、海岸線の方が冬でも暖かいから良さそうなのですが、そうでもないようですね。
 原料の高菜も海岸線なら霜もないし、厳寒期でもすくすくと大きな葉っぱになります。
 山間部だと霜柱が立つほど冷えますから、同じ品種を植えてもいじけて縮れながら育ち、非常に生育が遅いです。
 しかし、見かけは海岸の方がよいですが、食べる段になると、逆転します。
 寒くていじけて時間のかかる場所の方が、本来の高菜の味の辛味が強くなり、葉も厚くなりますから格段に美味しい物になります。
 温室物のきれいなだけのホウレン草と路地物の茎の赤い縮れたホウレン草の違いと同じですね。

 この冬野菜の高菜の種蒔きや作付け準備の季節です。
 真冬に収穫する作物だし、規格に合わない葉っぱは駄目だし、思うほど収入にならないし、百姓は年をとってしまったし・・・
 産地形成しようと、昔から何度と無く立ち上がる人が居たり、役所が笛を吹いたりしましたが、広がりませんでしたね。
 今もやっているようですが、中心になる人たちも70歳代とか・・・
 名物としての知名度はそこそこ上がったのですが、『物』が無いですね。
 そして、中途半端な量になると裁けなくなります。
 これが地方の名産品の共通した悩みみたいです。

 この高菜は、生でも食べられます。
 生だとかなり辛いです。ぴりぴりしますよ。
 さっとお湯にくぐらせて、めはり寿司のようにご飯を包んで食べても美味しいです。色は一瞬で真緑色に変わります。
 糠味噌にも漬けられます。しかし、続けて漬けているとこの色素で糠床が少し黒ずみます、
 結構使い道はあるし、寒さに強いし、大きくなった葉っぱを欠きとって収穫し、春まで同じ株で収穫できるので便利なのですが、『漬け菜』のイメージが強いのか、家庭菜園では普及しないようです。
 もっとも、一袋種を買うと大変な量で困りますけどね。
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熊野市広域地図です

by je2luz | 2008-09-15 11:37 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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