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LUZの熊野古道案内

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2008年 08月 13日

熊野の旅 見通しがよくなった・・・

 我が家の庭から国道42号線に出たところから、『世界遺産・熊野古道・松本峠』が見えています。
 先日、ふと見ると、松本峠を包んでいた杉桧の山の伐採が始まっていました。
 たしか・・・熊野古道に指定されると最低でも50m幅で山林の伐採も出来なくなる規定があったように思うのですが・・・
 だから、尾鷲では山主が事実上無断での指定に抗議して、自分の山の木や岩に書き込みをして話題になったのです。
 そちらはまだ解決していないでしょう。
 自分の山が自分の物でなくなるって事なんですからね。
 そうでなくても、山林を伐採してもかつての1/10・・・木が悪いと1/20と言う価格にしかならないのに、切ることも出来なくなるってことなんです。
 出材作業も熊野古道優先で、それまでは単なる山道で山林管理にしか歩かなかった所でも、恐る恐る使わせていただく形になったのです。
d0045383_12351619.jpg

 悪法でも法は法である・・・と、ギリシャの洗い人が言ったとか・・・
 なのに、写真のように、完全に丸裸になりました。
 黄色い線の所に『熊野古道』が通っているはずなのです。
 つまり、熊野古道のそばまで全く木を残すことなく伐採したわけですね。
 熊野の中心部、木本町、国道42号線から丸見えのところで、ここまで伐採が為されるってことは・・・
 世界遺産の管理なんて実にいい加減な物なのですね。
 ここには市役所も県事務所もあるし、警察署もあります。新聞社も地元紙が2紙あるし、NHKの駐在員も居ます。
 でも、素通りしちゃいましたね。
 確か最初は、熊野古道脇の二列くらいの木は残されていたように見えたのですが、今は完全に裸ですね。

 私も林業家のはじくれとしては、この世界遺産などと言うものの指定の仕方には疑問があるし、実に迷惑な話なのですが、指定されちゃったら従わざるを得ないでしょうね。
 現場へ行くのには日当たりが良くなって暑そうなので先延ばしして、無精者らしく庭先からの写真で現状報告しておきます。
 邪魔をする木が無くなって、松本峠の下り道には、『七里御浜・浜街道』から遠くの『熊野三山のお山』がずっと見えるようになりました。

 この山林の樹齢は道の脇の古杉を除けば60年余りだったでしょうね。
 つまり・・・戦後すぐ位にも一度そっくり坊主になっていたということです。
 そして、山主が植林し下刈りをして育ててきた物なのです。
 黙って勝手に育った木ではありません。
 今、伐採しても、植林から育林への費用とその何十年もの投資にたいする元本+利息どころか、元本すら回収できないのが現状です。
 だから・・・何も手当てをしないで『世界遺産』に指定したからって、個人の人工林の伐採まで制限しようと言うことが間違いですよね。
 場合によっては、世界遺産のため、収入の道を絶たれ、破産しろってことですからね・
 今の時代ですから、この後に植林がなされることは無いと思います。
 いや、今回切ったお金で植林することは不可能でしょう。
 つまり・・・自然の雑木山に戻ってゆくのではないかと思います。
 20年もするとそれなりの林相になり50年も経てばうっそうとした照葉樹林になるでしょう。
 その方が自然なのですから、良い音をしているのかもしれません。

この周辺です

by je2luz | 2008-08-13 13:00 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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