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LUZの熊野古道案内

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2008年 07月 05日

熊野の旅 月例報告 恐るべきからくり

 今月も『公報くまの』が配られてきました。
 いつもの恐ろしい数字を転載します。

  お誕生     7
  おくやみ   23      5月11日~6月10日

 人の動き
  人口    20.860人  (-46)
   男     9.735     (-14)
   女    11.125     (-32)
  世帯数   10.173    (-19)

 相変わらずすごいです。
 一年間の出生数から考えると80人ほどです。40人学級でも2クラスから3クラス分ですね。
 これを旧熊野市だけでも13校ある小学校にばら撒くと・・・
 理想的な『少人数学級』ですね。日教組とかの目指す日本はこんな物だったのでしょうね。
 自然は豊かだし・・・ゲームセンターや風俗営業の店やラブホテルもないし・・・

 この中で注目すべきは、平成の大合併の掛け声の中で、馬鹿金をかけて吸収合併した、旧南牟婁郡紀和町です。
 過疎の町とは言え、ひとつの地方自治体だったわけです。
 町全体が『限界集落』になってきているのですが、年間通しても生まれるのは数人あればよい方です。
 ここに来て、日本のほとんどの田舎がそうであるように、住民の寿命の延びが限界に達して、お年寄りのなくなることが急激に増えています。
 とりたてて、風邪が流行ったわけでも食中毒があった訳でもありませんが、
熊野の旅 月例報告 恐るべきからくり_d0045383_11301733.jpg
今月の数字はお誕生0、おくやみ8です。おくやみの方では一番若くて74歳ですから順番には問題ありませんね。

 平成の大合併で、地方自治体の数が3300から1000ほど減りましたね。
 こうして減った地方自治体の中には、この旧紀和町のようなものがたくさん含まれて居ます。
 『廃村』が目の前に迫った『限界自治体』が地図の上でも統計の上でも消えたのです。
 問題が解消したのではなく。水で薄めて消し去ったのです。
 石原産業並の手法でややこしい物を見えなくしたわけです。
 そして、合併しても21.000人ほどしかない『昭和の新市』をそのまま『市』として認めて残したのです。
 すごいからくりですね。
 三重県南牟婁郡熊野村にしちゃうと、色んな面倒を見なくてはならないし、『村』が日本中に増えたのでは格好も悪いでしょうしね

 入学式は寂しくても、『初盆の施餓鬼』はにぎあうでしょう。
 でも、あと10年余りすると、その『初盆の施餓鬼』に集まる人も居なくなりますね。
 共同墓地の管理者は『熊野市』になっているものが多いのですが、そろそろ『無縁仏係』でも置かなくてはならないのではないでしょうか?

 カメラは オリンパス35S1.9

この周辺です

by je2luz | 2008-07-05 11:30 | 熊野


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