LUZの熊野古道案内

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2008年 06月 25日

熊野の旅 牛 2

 牛の続きです。

 日本中の農家に牛がいた時代、そして、日本中の農家がぽっとん便所だったころ、農村には『田舎の匂い』があったものです。つまり、自然の草や土の匂いに牛や人間のの糞尿のにおいが混じったものだったわけです。
 今ではそんな匂いは消えてしまっています。

 本州の多くの地域で飼われていた牛は黒牛ですが、繁殖は現地で行われることは少なく、特定の地方の専門の繁殖農家で行われていました。
 『但島牛』の系統を引いた黒牛が多かったはずです。
 
 昔は『博労』(ばくろう)と言われる職業がありました。
 畜産仲買行???ですね。
 私が子供のころには、まだ全国を歩いていました。
 ブローカーですから、口八丁手八丁のところもあり、あまり良くは言われない職業でしたが、農村にとっては大切な職業でもあったのです。
 昭和初期とかの映画に出てくるような、『乗馬ズボンに鳥打帽』なんてスタイルでやってきたものです。持っているトランクには現金が入っていたものです。

 博労の仕事は、子牛を連れて歩き、大きく育った大人の牛と交換して差額を支払うってものです。
 農家はその子牛を育て、農耕に役立つように仕込んで、数年間役牛として農作業に使うわけです。
 昨日書いたように、生き物を飼うわけですから農閑期でも留守にも出来ない生活だったのですが、牛は頭の良い動物ですから、飼い主には良くなつきますからかわいいものです。
 しかし、農家で寿命を全うさせるわけには行きません。大きく育って、いわゆる『脂が乗り切った時期』に手放さなくてはならないのです。
 その牛を引き取ってゆくのが『博労』です。そして、その行く先は・・・食肉として塗擦される運命が待っているのです。
 よく育って、丸々したものは当然高値で引き取ってもらえます。飼い方が悪かったり。血統が悪いと腰骨の出たようなやせ牛になり安値になります。
 下取り?の牛がやせ牛だと安値になるので、次に受け取る子牛も安くて質の悪いものになります。そして、育て上げた牛のやっぱり・・・と言う循環になります。
 『牛』は農耕にも必要だし、先ではお金になるし・・・大事な『財産』だったのです。
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この周辺です

by je2luz | 2008-06-25 13:36 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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