日本では古来、『男言葉』と『女言葉』がはっきり区別されてきました。
これも、近年では段々と均質化されてきて、区別がつきにくくなっていますね。
昭和中期の映画などでは、不自然なくらい、近代的女言葉を使わせていたものですがね。
『○○○○だわよ。』
『△△△△のことよ・・・』
『□□□□なのよね』
・・・普通の言葉なのに、しゃべる方が不自然にしちゃうのか・・・お嬢さん役のすたーはみんなこんな言葉でした。
若尾綾子・新珠三千代・扇千影・・・・・・吉永小百合・松原智恵子・和泉雅子・団令子・・・歴代お嬢様役の女優さんはこんな言葉でした。
『ぎゃはははは・・・』なんて、大声を出して笑うこともありませんでした。
スターはうんこもおしっこも恋もしないものだと思われた時代があったくらいですからね。
それに引き換え、この辺ではスターも別嬪さんもいなかったのか、おなごどもは賑やかでした。
もっとも、ここに書くような女言葉は今で言う『おばちゃん』『おばやん』から『ばあさん』『ばばあ』になった人が使った物です。
娘や若嫁はこんな言葉ではなかったように思いますがねえ・・・
ただ・・・『おばやん』になるのが今より早かったですがね。
『これ、あんた! 聞いたかのし?』
「何をかえ?」
『あそこのおとさんはのし・・・ええの作ったんじゃってさ。』
「ほんとかのし! おっとしいのし 」
『ほんとじゃぜ・・・ ほんでのし・・・かあちゃんにばれてのし・・・』
「えらいこっちゃのし」
『とと、大喧嘩になってのし。』
「やれよーー つらいわけよお!」
『かあちゃんは包丁持っておとさんをおいかけまわしてのし。』
「やっとしょーーー!」
『まあ、けがさせんとすんだらしいけどの』
「まーーぁ! 良かったのし!」
『あがらも 気を付けよらのし』
「あがいのととら、おなごにはもてんさか 大丈夫じゃで。」
『まっことじゃ! ぎゃはははは!』
などと言う調子で、合いの手の入れ方には、感嘆符がついて、うーーんト引っ張って強調する言葉が多かったものです。
何事があっても、近所中寄りあって炊き出ししたりするので、こんな会話が飛び交って盛り上がっていた物です。
今以上に下ネタも大声でやられていましたしね。
その頃のおなごは開けっぴろげって感じでしたね。
ところで・・・
翻訳しなくても分かりますよね?
この周辺です