LUZの熊野古道案内

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2008年 03月 04日

熊野の旅 石英粗面岩 鬼ヶ城の石

 熊野の名所、鬼ヶ城、獅子岩、花の窟などはみんな波や風によって浸食された『岩』です。
 他にも、木本の背後の山の上に見えている『華城』(はなじろ)や町の真ん中にでんと座っている『要害山』(ようがいさん)なども全部同じ岩石です。
 砂岩のように、こするとぼろぼろと落ちてくるような黄色っぽい岩です。
 実態は硬い岩石で、表面が変質したものです。
 その構造がたまたま見られる工事が行われました。
 『要害山』の急傾斜対策事業で、その硬い岩が削られている現場があるのです。
 『要害山』はふるくは「公園」とよばれ、一時は「成田山」とも呼ばれていました。これは、その山頂の使われ方で、通称が変わったものです。
 山頂に「成田山」が据えられたのが昭和30年代位かと思います。個人の方が千葉の「成田山新勝寺」の許可を貰って別院を構えたとか言われていましたが、平成になる頃にその方がお亡くなりになると廃墟になっていました。この廃墟は以前にここに載せたことがあります。
 この岩山の海側半分の所有権は熊野市にあります。返還交渉をせかせたのですが、中々実現しなかったものですが、ようやく解決し、建物の撤去も完了しました。
 車の登れるような岩山では無いので、架線を張っての撤去作業で巨費が掛かったものと思われますが、おそらく公費負担になったのではないかと思います。
 事実上、地賃ただで貸して、半世紀たって撤去も・・・なのでしょうね。
 貸した相手が宗教団体・・・いささか自治体としては疑問のあることです。
 
 風化の進む、一連の岩同様、この要害山も少しずつもろくなって、出っ張りが落ちたりします。
 その真下には民家があります。当たれば木っ端微塵です。
 それに、岩の上に生えている雑木の手入れがなされてこなかったので、非常に危ない所もあります。
 そこでやられているのが、ぐるりと取り囲むように鉄の落石を受け止める策の建設です。
 余り役立つとは思え無いのですが・・・硬くてまともに削れない岩石を削ってやっています。
 その現場では、この辺の岩の正体が見えます。
d0045383_11454990.jpg

 これが正体です。
 この青みを帯びた部分が太古に出来た石英粗面岩の生きた姿です。
 その外側の饅頭の皮のような薄茶色の部分は、雨などが染込んで変質したものです。
 青っぽい部分は粘りがあって結構固いものです。逆に変質した部分は、一粒一粒の結晶がバラバラになりかけていてもろいものです。
 こうした岩石なので、侵食が進み良く。鬼ヶ城や獅子岩を作り出したものでしょう。
 これほど岩が露出した所でも、中々、こうした構造が見られることは少ないです。
 現場は、この『要害山』に登る道の横です。
 登り口は非常に分かりにくいですね。もし、行かれるなら、『天理教南紀大教会』を目印に行き、その辺りでたずねてください。
 山頂に行っても今のところなにも無く、手すりもまともに無いので危険と言えば危険ですが、立ち入り禁止にはなっていません。眺めも、そこそこ良い所です。
この周辺です

by je2luz | 2008-03-04 12:11 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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