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LUZの熊野古道案内

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2008年 01月 11日

熊野の旅 木本町の羽織の裏

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 木本の本町通りはお屋敷街ではありません。
 通り一杯まで出して家を建てる、典型的な昔の町並みです。
 これはお店をやっている家もしもた屋も同じです。
 最近では車を止めるために引っ込めて建てる家もありますが、特に条例など無くても、ずっと町並みをそろえる風習がありました。
 したがって、大きな家、お金持ちでもそれ相応の間口は確保していますが、家の前に庭があったり、生垣や土塀が屋敷を形作っていることはありません。
 本町以外では、熊野古道センターとして開放されている、『旧奥川邸』などの二軒ほどの家では通りに面した一部に石積みの塀を作って格式を表していますが、特例ですね。

 昔の日本では、男のおしゃれとして、『羽織の裏地に凝る』と言うのがありました。
 地味な男物の着物でも、ちらりの翻って垣間見える・・・座敷に上がってくつろぐと脱ぐ・・・その時に凝った裏地の絵柄がはっきり姿を現す・・・
 これが、日本流の『粋』でした。

 木本の町では、表向きは格式に応じた作りで、大店やお金持ちは太目の立派な格子の入った家ですが、思い切った変化もつけられません。それこそ、男物の着物程度です。
 そこで、人目にはほとんど付かない裏通り側の塀に凝った家が散見されます。
 写真の石垣塀もその一つです。
 歯医者さんをしていた家の裏です。実に立派な物です。
 写真で分かるように、この塀の面しているのは4尺ほどの『せこ』・・・路地です。
 知る人ぞ知る・・・たまたま、裏を通って見かけた人だけが、『さすが○○さんの家じゃのし・・・』と、感心するのです。
 これが、木本のお金持ちのおしゃれだったのだと思います。
 そして、こうしたものが、かつて木本が輝いていた証なのだと思います。
 カメラは センチュリー・グラフィック+トプコール65mm
この範囲です

by je2luz | 2008-01-11 10:59 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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