古くから開けて、浜街道の東の端っこの通りだった本町ですから、歴史は古いはずです。
本町通りは、熊野灘に面した七里御浜沿いの道です。
今でこそ、海岸沿いに立派な堤防がありますが、戦後までは事実上堤防が無かったところですから、何度も災害でやられたりしたと思います。
それにしても、『老舗』らしき店があまり残っていないのです。
屋号で呼ばれる家は何軒か残っていますが、『店』を今もやっているところは皆無に近いのです。
本町通り自体が衰退し、新しい店も無いのですから当然なのでしょうが、それにしても無いですね。
明治からでも100年を越えています。
開業以来100年を越えて同じ商売をしているのは、今日の写真の『呉服屋さん』くらいでしょうか。この店は次の代も帰ってきておりますから、あと何十年かは暖簾を下ろさないで行けるようです。
西日の当たる場所なので、こうした日よけを毎日掛けたり外したりしています。
いかにも老舗の呉服屋さんと言った風情をかもし出しています。
残念ながら、建物自体は鉄筋コンクリートなのですが・・・
このお店の横が割合と新しい広い道路なので、本町筋の屋敷の細長いことが一目で見られます。
浜側に走っている国道までが一軒の屋敷です。
ここのような「大店」は間口もありますが、間口が二間半しかなくても、同じだけ奥行きがあります。
普通の屋敷の三つ分くらいの奥行きはあるのですが、なんとも使いようが無いのが、古い町屋の屋敷です。
カメラは
センチュリー・グラフィック+テッサー135mm
この範囲です