LUZの熊野古道案内

je2luz.exblog.jp
ブログトップ
2007年 12月 13日

熊野の旅 熊野の味 The Takana

 本格的な冬がそこまでやってきたようです。
 山間部では毎日のように霜が降り始めたようです。
 霜が降り始めると、山間の畑では、野菜類の勢いが途端に無くなって、物によってはそれこそ『しもやけ』になって、融けてゆきます。
 霜が降りるようになっておいしくなる野菜と言えば、普通は『ネギ』ですね。甘味が増すと言われていますね。
 熊野の名物、『めはり寿司』の原料の『高菜』もこの寒さが来るとおいしいのができるように成ります。
 葉っぱが大きいので霜は嫌いなのですが、霜が降りるくらい気温が下がるほうが、高菜自体の味が良くなります。
 寒くなれば生育は当然遅くなります。遅くなった分、味が凝縮されるからでしょう。
d0045383_10204972.jpg

 これは、昨日、我が家の庭で収穫した高菜です。
 真ん中においてあるのは普通の30cmのものさしです。
 高菜の葉っぱと言うやつはこれくらいに成ります。もちろん小さいのもありますが、昔から、これくらいのを収穫して漬け込んだものです。
 我が家は海のそばなので、少々、すくすくと育ちすぎます。
 霜などと言うものは降りません。雪も何年に一回か、うっすらと積もるくらいです。だから、高菜の葉っぱもいじけることなく立派に育ちますが、その分、辛味が少なくなっているはずです。
 山間部、大又川沿いの飛鳥・五郷なら、同じ品種でももっと縮れて葉も厚くなるはずです。
 このように、大きな葉だけを欠きとって収穫を続けるのです。春になってトウがたって来るまで続けるのですが、ここのように暖かい所と、寒い所では、当然欠きとって次のが大きくなるまでの日数が違います。おそらく、同じ株からの収穫回数は、海のそばと山間部では1・2回違うでしょう。それでも、高菜の産地は山間部なのです。平地で楽に作れる、この海岸線が産地にならないのはそれなりの意味があるのです。

 この大きな葉っぱをそのまま塩漬けにしたのが『高菜漬け』です。
 そして、これを使って、ご飯を包み込んで握るのが『めはり寿司』です。
 下の方の茎を切り落として、細かく刻んで醤油をまぶし、ご飯の混ぜ込んで握ることで、味が濃くなって、山働きの弁当に最適だったのです。
 いまは、こんな大きな葉っぱをそのまま使うことは無く、もっと小さなものの先の方だけを使い、上品に二口程度で食べられるものに仕上げていますが、昔の『めはり』はこの大きな葉っぱを使って、茶碗二杯ほどのご飯を硬くギュッと握りこみました。
 だから口を最大限まで開けてかぶりつかないと食べられません。
 『めはり』は『目張り』でかぶりつく時、目をかっと見開くと言う所から来たと言われています。
 我が家では今回で二回目の収穫・漬け込みです。
 春までの間に、あと6・7回は収穫できます。
 せっせと漬け込んで、冷凍して・・・結局は食べきれない・・・のです。
 一回に三枚食べても、一株で20枚ほど採れると、7回分・・・それが20株あると・・・・・・
 そうなんです、3日に2回、高菜漬けを食べないと食べきれないのです。

 寒い山間部でも育つし、塚物は『古漬け』になるまで保存できるし・・・
 昔の山間部の食生活にはすごくありがたい作物だったのが分かります。
この範囲です

 

by je2luz | 2007-12-13 10:54 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://je2luz.exblog.jp/tb/6728533
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 熊野の旅 木本の老舗      熊野の旅 木本の間取り 中の間  >>