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LUZの熊野古道案内

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2007年 12月 05日

熊野の旅 田舎の家・昔の家

 昔の家と今の家の大きな違いは、台所より便所の方が大きいかもしれません。
 台所も構造が大きく変化しましたが、便所も大きく変わっています。
 古い家と今の家では、便所の位置が随分違います。
 汲み取り式から水洗式もしくはバキュームカーの導入に変わったことがこの変化を可能にしたのです。
 かつては、汲み取り作業をしなくてはならないので、便所の外にはそれなりのスペースが要りました。
 汲み取り時代は、当然、『臭い』から逃れることは出来ませんでした。それに、殺虫剤などの無い時代には、『ハエ・蛆』からも逃れられませんでした。
 こうしたことから、田舎の家では便所は『外便所』でした。家から離すことでそうしたものから逃れていたのです。
 町場に入っても、屋敷が細長い町だと中庭とかに分離していました。
 廊下でつないだりしているのが待ちの家で、完全に外に出なくてはならないのが田舎家でした。
 何時の取り上げる『奥川邸』ほど大きくなると、便所も座敷から行ける客用のp『内便所』と普段使う『外便所』が用意されています。
 この客用便所でも、今のように建物の中には取り込んでいません。建物の外に突き出すようにして作ってあります。
 それに、この『奥川邸』の内便所は、新築時に作ったのもではなく増築したような感じです。
 風呂もここに『内風呂』が用意されていますが、普段はこれを使うことは無かったと思います。
 庭に面した所に『はばかり』を作っているので、ほんの少し『目隠し』をしています。
 この建物は熊野古道歩きの時に立ち寄って、中までみることが出来ます。ぜひ、ゆっくりここで休まれればよいと思います。
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by je2luz | 2007-12-05 10:37 | 熊野


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