LUZの熊野古道案内

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2007年 11月 13日

熊野の旅 昭和は遠くなりにけり 2

 今日も写真は木本町の旧家『奥川邸』を寄付していただいた施設の『ツアーデザインセンター』です。
 建物は明治時期のもののようですが、中の佇まいは、大正から昭和に掛けての臭いがします。
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 木本きっての資産家であった奥川さんの家ですから、木本は小さな家の多い町ですが、ここの家は大きなものです。
 他所の町の大きな家に比べればさほど大きくは無いのですが、出入りが多かった証拠に、通り抜け土間にある『おくどさん』は四連のものです。大きな釜の載るものから小さなものまで四つの焚き口が並んでいます。
 昨日撮影していて気が付いたのですが、この時期の『おくどさん』につき物の『かんす』がかかっていないのです。
 『かんす』とは『鑵子』と書くものです。今はあまり使いませんが一応標準語だったものです。
 ものは『茶釜』のようなお湯を沸かすお釜です。ご飯を炊く『羽釜』の口は広いままですが、『かんす』の口は小さく絞ってあります。
 地方によって少々形は違ったようですが、この辺ではこうした『おくどさん』のかけるので腰周りにつばの付いたものでした。
 聞いてみると、この家を譲り受けた時には無かったそうですし、今のところ何所からも入手できていないのだそうです。
 寒い季節になると、一日中『かんす』でお湯を沸かしていて、来客に暖かいお茶を出したり。手足を温めるお湯を出したものです。
 藁ぞうりやせいぜい下駄と言ういでたちで寒い道を歩いてくる来客にはそれが一番のもてなしだったのでしょうね。
 この『かんす』も『おくどさん』が使われなくなるとともに、姿を消していったものです。昭和40年代に入ってきた頃でしょうかね。今では、知らない人のほうが多くなって来ています。
カメラは センチュリー・グラフィック+スーパートプコール65mm TRI-X
この範囲です

by je2luz | 2007-11-13 10:37 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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