LUZの熊野古道案内

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2007年 10月 15日

熊野の旅 熊野の味の準備

 熊野の味といえば、『サンマ寿司』と『めはり寿司』といわれますが、二つともこれからのシーズンです。
 サンマは11月以降にこの置きに廻ってくる、油の落ちた「やせた」さんまが、『サンマ寿司』や『サンマの丸干し』に最適なのです。
 高菜は今が植え付けの季節です。
 彼岸の頃に種まきをした苗を刈りいれの終わった田圃などに畝を起こして定植します。
 これから、どんどん大きくなって、山間部に霜が降りて寒さが厳しくなると、少し葉っぱが縮れ気味になりながら、大きな葉っぱになります。
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 写真は高菜の苗です。筋の周りが紫色になっています。もう少し大きくなると、葉全体がきれいな紫色になるはずです。
 私の菜園は自家採種ものなので、時々紫色の薄い物になってしまうことがあります。
 色が少々抜けていても、辛味のある高菜なのですが、漬物にしても色が薄いとどうも高菜のイメージから外れてしまいます。
 私の家は海岸線なので、高菜はすくすく育ってくれます。山間部で皆さんがやるような、笹を取ってきて傘のように立てる『霜よけ』の必要はありません。楽に作れるのです。
 しかし、この『楽に育つ』ことが、出来た高菜の味に少し影響します。
 霜が降りるくらい寒い所で、いじけながら育った高菜のほうが、辛味も強く、葉が厚いのです。つまり、おいしいのです。
 こうしたことから、昔から、高菜の産地は作りよい海岸線ではなく、『流れ谷』といわれる熊野川の支流の山間部なのです。この辺では、『五郷・いさと』の物がおいしいとされています。
 大又川添いの『飛鳥』『五郷』のほか『神川』『紀和』と、海から一山越えたところがおいしい高菜の育つ所ですが、栽培面積は少ないです。
 いまから何十年も前から、何度と無く、農協や役所が産地形成をしようとしましたが、失敗しています。
 難しい産物では無いのですが、水田百姓にしてみると、蔬菜は手間がかかります。少し手を抜いたりすると『規格外』になって、引き取ってもらえないからです。
 手始めに、ほんの少しの面積で栽培して、寒さの中、ようやく育った高菜を欠きとって集荷場に運んでいって、検査に落ちた分は返品される、収入はほんの少し・・・『こんなんなら、コタツに当たっていたほうがましや』と言うことになるのです。
 素材が揃わない・・・漬物の生産が増えない・・・出荷量が無いのでブランドとして確立できない・・・素材生産に回す資金も生み出せない・・・・・・この循環なのです。これは、こと高菜だけではなく全国の田舎全般に見られる典型的パターンなのです。
 さらに、30年程前には顕著になっていた、過疎化、20年前には現実になった高齢化がこれに拍車を掛けます。
 体力の衰えもありますが、60の声を聞いてから・・・70になってから新しい取り組みをするのは大変です。後継者がいないことの分かっている農地、農機具に投資するのを喜ぶ人はほとんど居ません。当たり前のことなのです。
 テレビ報道などで、色んな施設を作ったとかが紹介されていますが、参加者や会員のほとんどが老齢者と言うのが多いですね。
 あれって、本当にちゃんとした計画なのか首を傾げます。
 会計検査院の検査まで動いていれば御の字と言う感じもします。

 ブランド物の財布に7万とか10万とか掛けて喜び、一万を越すようなぶったくりの料理を食べている都会人が、マスコミの踊らされるのを止めて、地に足をつけた生活をするようになるまでは、田舎は浮上しませんね。
 日本が貧乏になって、気が付いた時には・・・日本の田舎がなくなっています。
 そう遠いことだとは思わないのですがねえ・・・
この範囲です
 

by je2luz | 2007-10-15 11:24 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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