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LUZの熊野古道案内

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2007年 02月 08日

熊野の旅 昭和の生活用品 7

 今日の品物はかなり古い家で育った、かなり高齢の人しか使っているのを見たことは無いと思います。使っていても、本来の使い方をしていなかったのではないかと思います。
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 この黒い箱のようなもの、これは個人用のお膳です。
 『箱膳』と言われるものです。一人一人がお膳でご飯を食べる習慣だった時代に考案された生活合理化用品だったのでしょうね。
 大体、『ちゃぶ台』とか言われる『食卓』で皆が一緒に食事をするという習慣はそんなに古いものではないわけです。日本が近代化されてきてから『家族団らん』なんて者が生まれたわけで、その前は食事の時にしゃべってはいけないくらいでしたからね。
 その時代は一人一人別のお膳で、家長は大きな高いお膳で、そのほかの家族は小さくて低いお膳、使用人は足の付かないお膳・・・などと、ちゃんと位付けがされていたものです。
 この『箱膳』と言うものは字のごとく箱になったお膳です。
 これは大型なので下に引き出しがあり、上蓋を開けた部分と二箇所も入れるところがあります。
 広げると下の写真のようになります。
d0045383_10574553.jpg

 大きくてもお膳ですから、ご飯、味噌汁、お茶、漬物、焼き魚くらいで一杯になります。
 今の食事だと二の膳をつけて、更には大皿のおかずをまわしながら食べないと話にならないでしょうね。
 昔の食事はよほどのことが無いとこれに乗る程度のものだった訳です。それに、皆で同じものを突っつくな良いテコとはあまり負かったのですね。
 この箱膳を祖父が使っていたのを見たことがありますが、非常に不衛生なもので嫌いでした。
 『箱膳』が箱になっている訳・・・その中にその人の食器をしまっておくためです。
 合理的な系活用品を、もっと合理的に使うために・・・食べてもあまり汚れないものは洗わないでこの中にしまいました。
 お湯のみは当然ですが、お茶碗と箸も洗いません。食事の最後にお茶漬けをしてお茶碗をきれいにし、最後に箸を岡の中ですすいで置きます・・・ハイ!これできれいになりました・・・なのです。実に怖い話です。
 これでも特に食中毒が多発しなかったのは、おかずの違いもあったでしょうね。
 ほとんどが植物性のもので食中毒の原因の上のほうに来る、卵や練り製品など少なかったですからね。
 しかし、やはりこの上なく不衛生なものなので、戦後の『新生活運動』のなかでの生活指導では問題外の生活様式とされ消えてゆきました。
 その関連は次にでも書きます。

by je2luz | 2007-02-08 11:10 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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