熊野には秋の季節感が乏しいと書いたことがありますが、冬もいささか他所のようには行かないのです。
熊野でも一山越えて山間部に入れば、朝は霜で真っ白になっています。当然のように落葉樹は葉を落とし、草は枯れています。
こうして春を待つ準備をするのだそうですが、海岸線に来ると、そうした木々や草は、師走になっても葉も落とさず、彼もしないでいます。
これは我が家の入り口にある春蘭の株ですが、12月4日現在まだまだ元気です。
これも一度枯れて、早春には新しい根を出して花を咲かせます。
睡眠不足にならないかしら・・・と言うほどしか休みません。落葉樹などもそうですね。他所より遅く葉を落とし、他所より早く芽を吹きます。
この気候はそれだけ『植物の生長期間が長いということでしょうね。
この温暖な気候は人間にとっては、どうも、たるんだ気分にさせるようです。
昔から、特段、冬支度をきっちりしなくても何とか冬を越せる、のんびりした、節目にかける生活を送ってしまったようです。
北国のように、春が近づいたことを喜ぶ行事などが盛んでないのがそのためでしょうね。
季節感の無さは、他所から熊野の旅に来るにはいいことなのです。熊野古道の中でも海岸線を走る部分は真冬でも安心して歩けます。
熊野市内の『松本峠』や『大吹峠』、串本町内の『大辺路』などはそうした熊野古道です。
冬でも歩きたい人はぜひおいでください。
カメラは
マイクロコードMk2