LUZの熊野古道案内

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2006年 09月 23日

熊野の旅 暗くなった花の窟神社参道

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 ここは日本最古の神社、花の窟の境内に入ってすぐの参道です。
 温帯性照葉樹林で真っ暗な状態です。そうした写真は三脚無しでは昼間でも取れないような光しか差していません。
 昔はこの参道はずっと明るかったはずなのです。
 昔は、この花の窟忍者の境内は七里御浜松原の基点として松林だったのです。
 花の窟神社の春・秋の『お縄掛け神事』は花の窟の岩山から境内の松の枝に向かって注連縄を張り渡す神事です。2月と10月に行われるお祭りは『参加型』のお祭りなので『見物人』ではなく『参加者』がたくさん訪れます。地元の男集が目もくらむような断崖から投げ下ろしたしめ縄をミン慣れ引っ張り松の枝に掛けて結んだものです。
 過去形になっているのは、今では縄を掛ける松の古木が境内には残っていないので特注のコンクリート製の柱に綱を掛けるようになってしまいました。これはいつも書くように松くい虫によって根っこをやられ老木が皆枯れていったからです。元凶はアメリカから戦後にやってきた松くい虫です。羽根の生えた昆虫が目の敵にされましたが、本当に松を枯らしているのは根っこに寄生する『線虫』なのだそうです。
 松林が無くなった松林はこのような照葉樹林となり一見神社らしい雰囲気をかもし出していますが、松に詳しい学者の説ではこのような状態にしておいては松は育たないそうです。松は気ままな植物で他の樹木との共生を嫌うのだそうです。昔から有名な松林は松だけの植生ですね。
 七里御浜松原がものすごく松くい虫に弱かったのは営林署の管理で下生えも一切切ることなく放置して照葉樹の伸びるに任せたことにも一因があるのかもしれません。松林のためには下生えどころか松葉までかいて燃料にするほど人間の生活がそばに無くてはならないのだそうです。
 花の窟神社境内には松が植林されていますが、旨く成長してもお縄掛けに使えるのは数十年先でしょう。更に、こうした『神社らしい』雰囲気を保つためにこの林が温存されれば植えた松も思うようには伸びないでしょうね。
 昔の花の窟の光景は知りませんが、松林だったのならこの参道はもっと明るい爽やかなものだったはずですが・・・
カメラは コダック メダリスト2
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by je2luz | 2006-09-23 11:51 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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