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LUZの熊野古道案内

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2006年 09月 15日

熊野の旅 秋が来ても・・・

 秋が来ると青いミカンの『ミカン酢』が出てくると書きました。
 これは『鯵のたたき』だけではなく『サンマの焼いたの』にも絞って掛ける事が多かったものです。
 鯵やサンマは今でも取れていますが、私が子供の頃には外国からなんか運んでこなくても日本中何処にでもあったものが、近年では姿を消しています。この秋の味覚にもミカン酢や柚子は付き物だったのです。
 その無くなったもの・・・『マツタケ』です。
 マツタケは赤松の根元に寄生して生えます。つまり、赤松が無くては日本マツタケは生えてきません。なおかつ、結構気ままな菌らしく、日陰過ぎても日向過ぎても生えないようです。
 そもそも松自体が結構気ままで、根元に他の植生があるのを嫌うそうです。目元がきれいになった状態で好き勝手に伸びたい植物らしいので、何百年も生きるといいつつさほど強い樹木ではないようです。
 この松が戦後輸入されたパルプ原料の材木と共に来日した松くい虫の餌食になり、どんどん姿を消して行きました。
 このあたりは紀州製紙、巴川製紙といった製糸工場があったので四日市港や大阪港に陸揚げされた原木が貨車でどんどん運ばれてきました。そして、昭和20年代に松くい虫被害の先進地になったのです。七里御浜松原からどんどん松が姿を消し、あわてて植えた若松だけが生き残ったのですが、その若松も大人になると値の勢いが衰え、松くい虫の正体の線虫の餌食になります。
 木の中や土の中にいて殺虫剤などほとんど効かない松くい虫に対し、殺虫剤散布が毎年行われ、松林が7月頃に立ち入り禁止になります。
 それだけやっても古木はどんどん枯れて行きました。営林署の所轄のところは無駄金でも消毒しますが一般の山の松はどうしようもないので最早壊滅状態です。
 つまり、松の無い地方にはマツタケは生えません。生えなければ秋の味覚は探せません。
 『ミカン酢』も『柚子』も昔ながらになっていますが、マツタケの焼いたのやマツタケ入りのすき焼きは姿を消しました。
 田舎に来て『マツタケ』が出ても舶来マツタケです。悲しいですね。
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by je2luz | 2006-09-15 11:43 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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