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LUZの熊野古道案内

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2006年 09月 12日

熊野の旅 冬支度

 熊野は南国・・・とは言っても所詮は本州、冬はやはり寒いです。ほとんど下などというものを見ない海岸線でもそこにずっと暮らしていれば、暖かい冬が寒く感じるものです。
 山間部に入ればそこは北国並みの冬があります。日本海からの雪雲は鳥取、福井の山に雪を降らせ、残りの雪を大台山系に降らせてしまうので雪はあまり降らないのですが、気温は下がります。
 昔は『ガス』などと言うひねればすぐに火がつき、見ている間にお湯がわくというような便利なものが無かったので、火鉢に火を入れ暖を取ると共にお湯を沸かしていたものです。少し大きな家では客の出入りの備えてかまどで一日中火をたきお湯を沸かし続けていたものです。
 一日中かまどに火を入れておこうとすると、火の番もいるし、膨大な量の薪が要りました。そして、その薪は秋の材木伐採のシーズンに運び込まれて山積みされたものです。この光景は日本中の田舎に見られたものですが、今ではあまり見かけなくなりましたね。
 寒い地方では薪用に雑木山が用意され、薪は雑木を割ったものは主です。しかし、この辺は古くから薪炭用の細い雑木山以外はほとんど杉桧が植林されていたので、薪も杉桧がほとんどでした。火力は雑木の方がはるかに強いので、雑木の薪は特別扱いして高級品でした。
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 この薪は杉桧の枝を切ったもので、一番普及品のものです。ぼろぼろ皮が落ちるし火の付は悪いし・・・ということで、もう少し太い部分を割った『割り木』のものが高級です。
 近代に入ってからは製材所から出る廃材、背板が薪として販売されていましたが、良く燃えるのですが火持ちが悪く、それこそ付きっ切りでくべ続け無くてはならない代物です。この辺では『バタ』と呼んでいました。今でも、地元の需要の分は製材所で約40cmに切って作っているようです。
 木本のような町場では丸木や割り木のような山から来るものは高くて入手しにくいので『バタ』が主力でした。
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 写真にある薪は今年の冬に備えて用意されたものです。いまどき、こんな立派な割り木や丸木を用意して接待用のお湯を沸かすことが出来るご大人は・・・そう、民間人ではありません。皆さんをお待ちしている『紀南ツアーデザインセンター』というところです。
 ここは木本きっての旧家の『奥川邸』です。地元を離れた持ち主からの寄付で今は熊野市がこうしたハイカラな名前の団体に委託して、熊野古道歩きの休憩所を兼ねて公開しているものです。来場される方には熊野の番茶の接待があります。冬場は『おくどさん』で火が燃えています。ぜひお立ち寄りください。
カメラは ツァイス・ウェラ3・テッサー50mm
熊野三山と熊野の地図へ   ←←←←をクリックすると案内図が開きます。

by je2luz | 2006-09-12 12:33 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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