LUZの熊野古道案内

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2006年 06月 02日

熊野の旅 河口閉塞に加え潮の逆流 緑橋2

 河口が詰まる、更には海水が逆流すると言うこの海岸線一帯の宿命的な災害は今でもなくなっては居ません。昔に比べれば随分少なくはなっています。
 全国的に稲作は早く終わるようになっていますが、この高潮などの被害の出るところでは否応なしに早くなっています。8月の月遅れのお盆が終わると一斉に稲刈りをします。この時期になると夏台風から秋台風に変わる頃で何時台風が近づいてもおかしくないのです。一週間遅いと言うことはそれだけ台風の被害を受ける可能性が上がるのです。
 稲が水に浸けられて決定的な被害の出るのは、『開花期』と『収穫期』です。
 『開花期』は強い風が吹くだけでも受粉に失敗して実の入らないもみがたくさん出来て収穫が減ります。
 『収穫期』になると、稲穂が重くなって色ので強い風が吹くと稲が倒れてしまい、稲刈り機(コンバイン)などがつかえなくなります。更に台風時には豪雨と高潮が伴い、倒れた稲が水に浸かります。普通の場所の水田だとこの状態になっても台風通過と共に水が引き稲穂が水から離れることが出来るのですが、海岸線の農地では高潮で逆流した海水混じりの水が河口閉塞で何時まで経っても捌けて行かないのです。
 収穫期のモミは水に浸けるとすぐに発芽してきます。稲穂についたままで根を出しに掛かるのです。
 発芽活動をしにかかると同時に、実の方は変化してしまい、たとえ無事なような顔をしていても、精米する時に砕けてしまい米になりません。
 こうした災害から少しでも逃れたいとの一心で、大正7年と言う機械の全く無い時代にこのように石を積み上げて巨大な樋門を完成させたのです。
    
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 一つ一つの石は人力で運べる大きさです。高波が当たっても大丈夫なようにしっかりと積まれた石積みは百年の歳月に耐えてきています。コンクリートの様に洗い流されることもないのでこれから先の百年も耐え続けると思います。
カメラは レチナ2c+カータークセノン35mm

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by je2luz | 2006-06-02 12:56 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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