LUZの熊野古道案内

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2006年 05月 20日

熊野の旅 特別記念物とは・・・3

 中抜きになりましたが獅子岩の崩壊についてもう少し書きます。
 獅子岩・鬼ヶ城の崩壊に関しては大昔から始まって、その途中経過が今の形なのです。地球にとっては偶然にほんの一瞬だけ面白い形を作り出したに過ぎないのです。これはグランドキャニオンだってナイアガラの滝だってそうですね。そのうちなくなっちゃうのですからね。
 獅子岩の崩壊は私が高校だったかの時にもあごが欠け落ちましたし、それ以降にも欠け落ちてローカル新聞に載りましたね。そのたびにあごの下周辺に杭が打たれ縄が張られます。そして知らない間になくなっているのです。
 最近起きた岐阜の山崩れのように土砂の山が崩れるのと違い、岩の一部が割れて落ち作るのですから、一度落ちちゃうとその部分からはもう落ち名芯です。綱を張ってもあまり意味がないのですね。予兆を察知するのもかなり難しく、出っ張った部分を叩き落してしまうのが一番ですがそれをすると『特別天然記念物』を破壊する犯罪行為です。さらに、『獅子岩』がただの岩になってしまいます。
 そこで浸食を食い止めて岩の中に走る切れ目でのズレ落ちを防ぐことは不可能だろうかと、公式の場で提言したことがあります。もう、十数年前のことですがね。
 日本はユネスコを通じてボロブドゥールやアンコールワットなどの石の遺跡の修復にも力を発揮しています。プラスチック注入によって風化を止めれないかを打診すると、奈良の平城宮跡の研究者からは「ある程度可能だと思う」と言う回答を頂きました。さらに切れ目でのズレ予防には脳天からボーリングしてステンレス鋼材をはめ込んで動かなくすることも可能です。
 相手は巨大な岩石ですから欠け落ちたあごを元のところに貼る事は不可能です。弥勒様の指のようには行きません。
 一応、可能であろうと言うことで、今度は文部省に『獅子岩保全』を打診しました。
 皆さんも予測できるでしょうが、そのこたえは・・・・・・・
 『獅子岩、鬼ヶ城は特別天然記念物に指定されております。特別記念物ですから自然に崩れるのも自然です。人間の手を加えないのが条件ですから、現状維持とは言え工事などは認められません観光資源としての指定ではありませんから』 と言うものでした。
 至極ごもっともな回答を頂きました。
 さらに「特別天然記念物指定解除の方法は?」と聞きますと
 『指定申請はありますが、外す申請と言うのは想定されていません。学術的に価値がなくなったと判断されれば外すこともありえます。』と言うものでした。
 これまた至極当たり前のご回答です。
 こうした経緯であきらめた経緯があるのですが、前にも言ったように役所には資料保管の義務は無く捨てる方の規定だけがあるようなものですから、時の担当の係りと課長、さらにその報告を受けた市長くらいしか記憶に無いものです。記録ではなく記憶です。
 十数年の中で市長は代わり、課長などは退職してしまっています。そして私自身もそうしたことを公式に発言できる立場に居ません。
 だから、まるで新しいことを見つけたような記事が載せられてもおかしくないのですがね。
 この神職の話はもう少し続きます。
d0045383_1344228.jpg

 これは鬼ヶ城の岩の一部ですが、これが砂の固まったもので出来ていて刻々とその砂が落ちてゆくのです。くびれ部分がどんどんくびれてゆけば・・・
 運悪くその時その下を歩いていれば・・・
 よほどの偶然じゃないとこういうことに巡り会えませんがね。
カメラは バルダ・バルディックス

by je2luz | 2006-05-20 13:52 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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