古の道はなにも熊野古道に限ったものではありません。人の住むところには道ができました。
人が生活すると人が動き物が動いてそこに道ができたからです。
先人たちはそうした集落間を結ぶ道を大切にしてきました。
踏み固めただけの道では土が流れ出し歩くこともできなくなるため、石畳を作り、崩れよい斜面には石垣を積んで道を作りました。こうした作業は地元の有力者の寄進と地元の人たちの勤労奉仕から成り立っていました。道具もまともに無い時代から営々として続けられたことでしょう。
熊野古道本道の伊勢道・浜街道から分かれて、本宮、玉置山、吉野修験道奥駆け道方面に抜ける道も何本かありました。その中で熊野古道関連で整備されているものの中に拡大熊野市の紀和町には『とおり峠』と言うものがあります。
山間の狭い道で、この辺りに縦横に張り巡らされた道の一本です。ハイキング用に整備されているのは、道路から上に残された峠付近だけなので簡単に踏破できます。
ここを歩きに来る人も結構居るのは、すぐそばに『丸山千枚田』があり熊野古道?と一緒に組み込まれたコースだからです。
『とおり峠』だけを歩いただけなら、大したこと無い峠だと思うでしょうが、千枚田の上に出たとき下を見てください。とおり峠の道はそのはるか下の谷底に通じているのです。登れば下らなくてはならないのです・・・
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