LUZの熊野古道案内

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2006年 03月 07日

熊野の旅 熊野の川 大又川

 全国でトップを争う豪雨地帯、平成の合併が始まるまでは本州では有数の面積を誇るこの熊野市には意外と川は少ないのです。
 海岸からすぐそばに見える山の稜線を分水嶺にして、海側に降った雨は真直ぐ海に落ちてしまいます。水を集めてこそ川が出来るのであって、集める暇が無いので年間5000mmを超す雨が降っても『川』が出来ないのです。
 その分水嶺を越えて向こうに降った雨はすべて一本の川に集められます。
 複雑に入り組んで延々と続く山並みもすべて海に出ることが出来ずに遠回りしています。
 熊野市内では尾鷲市との境からこちら熊野市領の飛鳥・五郷に降った雨は大又川に集まります。下の写真はその『大又川』の飛鳥町小阪地区を流れる風景です。初夏で少し増水しています。
d0045383_12111651.jpg

 この大又川は集落よりかなり低い所を流れていて、台風時の400mmとかの雨量でも民家や農地に被害が及ばないものです。と、言うより、水の来るところには住んでいないのです。
 有史以前から豪雨が降り、山を削ってきたところですから、先人たちはとても逆らえないこの川と共存するように生活の場を定めたのだと思います。
 この川の護岸はほとんどの場合、堤防ではなく、農地の石垣が護岸になっています。河川敷から数メートル上がった土地が崩れないようにしたもので、農地自体は水の来ない高さに作られています。
 この大昔の知恵で作られた農地なども近年の山林の荒廃と集中豪雨の巨大化で少しずつ危うくなってきているようです。
 この大又川が危ないと感じるのですから、本来川であったところを堤防を作って人間が占領している平野部の危険はもっと差し迫っているのでしょうね。
カメラは ミノルタα7700i

by je2luz | 2006-03-07 12:20 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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