「世界遺産紀伊山地の霊場とその参詣道」は三重・和歌山・奈良の三県、海岸線から山間部までの広大な範囲に点在する宗教的史跡とそれを結ぶ参詣道をひっくるめたものです。
この地域は「東海地区」「近畿地区」両方にまたがります。
この地方わけは「道州制」が導入されたら切れ目になるかも知れないほど大きな区分です。
しかし、分けた割にはっきりしない所もあります。
三重県は東海?近畿?なんてのもあります。
ここの世界遺産は熊野・吉野に高野山をくっつけて広くなっているのですが、主な部分は中部・東海の端っこ、近畿の端っこなんです。
これは日本自動車連盟JAFのドライブマップ「中部」です、
熊野古道の伊勢路と熊野三山などは左下の隅っこです。
同じシリーズの「関西」では下の隅っこです。
この地図の裏側にあるブロックごとの案内図には「熊野・東紀州」のはありませんし。「関西」の案内図には「南紀」が無いのです。
そして、ドライブマップだから仕方ないにしても、高速とかの密度が低いので地図が白っぽいです。
JAFの地図とは言え、「観光案内地図」に世界遺産が取り上げられて居ません。
分断されているので売り込みも弱いのでしょうか?
「僻地・秘境」でも無いけど。わざわざ南下する気にならないような空白地域ですね。
この地図だけでは無く、この辺の観光とかでの一体感は昔から弱いです。
同じ三重県内の「熊野古道」でも尾鷲側と熊野側とでは縁が薄めです。
まして、「伊勢路」「中辺路」「大辺路」なんかでは遠くの話のようになります。
「三県サミット」なんてのは今でもあるようですが、三県の知事にとっても「県の端っこ」「少ない票田」なのかも知れません。