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LUZの熊野古道案内

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2006年 02月 23日

熊野の旅 この半世紀の熊野の開発計画 6

 蜜柑園『金山パイロット』と以前に取り上げた『オレンジホテル』はぴったりと隣り合わせです。パイロット農園を望む高台にホテルがあったのです。
 『オレンジホテル』を作った高島屋グループも列島改造論で描かれたばら色のリゾート計画に乗ったのでしょうね。しかし、ホテルは建設したのですが片方で『中部電力熊野原子力発電所』の計画用地にも広い土地を買うと言う不自然な動きもありました。こらは一体何?と思わせるものでした。
 ホテルが閉鎖なり取り壊された後もしばらくは高島屋系列会社の所有で放置されていましたが。『リゾート法』成立を受けた開発計画の中で金山パイロットと一体の開発計画も持ち上がり熊野市が取得しました。その時に原発用地の中核の部分も買い取って市有地にしました。この部分は市有地にすれば推進しよくもなりますが、払い下げには議会の同意が居るようになりますから、市民が反対であるうちは売却できなくなるので、大企業の所有物にしておくより安心できると言う理由もあり購入したものです。原発候補地としての熊野市は今は内容に見えていますが、中部電力の地図から消えたわけではありませんからね。
 この『金山パイロット』と『オレンジホテル跡地』をセットにした広大な土地に対する公的な開発計画は20年ほど前の『リゾート法』では『ゴルフ場+フルーツフラワーパーク+スポーツ保養施設』と言う形でした。これには三重県・熊野市で膨大なコンサルタント料を支払いました。
 これらのすべての規格はどれも採算ベースに乗る見込みがないものでした。民間資本を導入する方式のテストケースとして動いたのですが、大阪から悪路山越え200Km、名古屋から210Kmという遠方でゴルフ場を経営しようかと言う企業は地元のスーパーしかありませんでした。これとて『反対運動があれば企業イメージからもゴルフ場造成は出来ません』と言う最初からできませんと言うものでした。これが幸いして開発は消えました。ブルだけ入れて放置されるゴルフ場がどっさりあっただけに着工できなかったのは幸いです。ゴルフ場の計画にはスポーツ用品メーカーの最大手のM社がかかわり膨大なコンサルタント、外力設計料で潤いました。  当然のことのように『フルーツフラワーパーク』なども集客見込みがないので乗ってくる企業はありませんでした。しかし、それの具体的計画書の作成で東京の一流園芸店Hガーデン系列のコンサルタント会社が巨費を持って帰りました。
 この後、ゴルフ場用地はそのままにフルーツフラワーパークなどを観光拠点にしようなどという計画変更がありまたまたコンサルタント会社だけが稼ぎました。
 そして、知らない間に破産状態の金山パイロットの観光農園を含め県が借り上げていたりします。そして今度は『紀南交流拠点計画』だそうです。今回は強引にブルを入れています。蜜柑園をつぶし始めています。またまた数千万とかのコンサル料を払ったのでしょうね。何を作ってm間違いなく採算は合いません。ただ、例によって『減価償却の無い』計算方法なのでね。
 写真は閉鎖されて『監視カメラ』まで付けられた『オレンジホテル跡地』へのアクセス道路です。
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by je2luz | 2006-02-23 12:32 | 熊野


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