今国会で成立した「改正水道法」が話題になっていますが、熊野市の水道への影響はどうかというと、とりあえずはあまりないでしょう。
水道料金と言っても熊野市内一本ではありません。
木本・井戸・有馬・大泊などをまかなっている「熊野市上水道」の他に、山間部や海岸線の簡易水道がたくさんありますし、さらに小さな集落が管理しているものまであります。
それぞれ料金体系が違いますからテレビで言うように簡単には比較できません。
上水道の料金として統計では2430円で1039事業者中191位となっていて、市内で一番安い紀和地区簡易水道は1728円で1039事業者中48位で、全国レベルから見ると安い方になっています。
もちろん、水道会計は赤字です。
少しずつ老朽菅の取り替え耐震化もしていますが完了はしていません。
私は20年以上前から「少しずつ値上げして敷設替えに対応して欲しい」と言ってきましたが、どこでも同じなのですが歴代首長は市民受けの悪い施策には乗って来ません。
生活必需品ですから一般会計からの補填も良いように見えますが、熊野市全域が同一水道になっていませんから不平等になってしまいます。
この地形ですから同一上水道に統合なんて出来ませんしね。
でも、熊野市も過疎化。高齢化。人口減少で水道会計の先も暗いです。
端っこから家が無くなるわけでは無いので空き家が増えても配水管の延長は減りません。
集落統合もやる気が無いし・・・
このままではいきなり大幅値上げを断行することになるでしょう。
で・・・
テレビで言うような「民間企業に業務委託」と言うことは田舎ではまず無いでしょう。
たった9000戸ほどに上水道が1、簡易水道多数ですから、メーターの読み取りと収納だけ切り離して変な天下り団体にでも渡さない限り、どう考えても民間で合理化なんて無理ですね。
だから、その部分での影響は無いでしょう。
近隣の町との協業化もこれだけ分散していると難しいでしょうね。
県の水道事業の水を買っている町なら可能かも知れませんが、この辺は市内、町内ばらばらの水源で動いていますからねえ・・・
木本上水道は三重県下でも一番古い部類に入るもので、新田の谷を水源にして始まっています。
今ではその水源、沈殿池などは残してありますが使うようには成っていません。
木本上水道系列と有馬上水道系列は花の窟神社脇の国道で繋がっています。
災害時には相互供給が可能です。
熊野の上水道も結構トラブルは起きていますが担当課のがんばりで何とか今は機能しています。