人気ブログランキング |

LUZの熊野古道案内

je2luz.exblog.jp
ブログトップ
2006年 02月 21日

熊野の旅 この半世紀の熊野の開発計画 4

 『金山パイロット』・・・蜜柑園の開発は国家プロジェクトとして『みかん』を増産することで農業振興と地域起こしをしようというもので、割合と初期のものです。
 初期の事業でありながら地味のやせたところに植栽して生育が遅れたこともありますが、すでに民間レベルでのみかんの増産が各地で進んでいた時代です。このパイロットが出荷を始めてしばらくした頃には市場価格は暴落していました。当然のようにパイロット事業も赤字になってきました。
 国の方針は増産から減産へ180度方向転換しました。
 みかんの木を切って他の果実に変えればお金を上げるという政策です。国営パイロットとして造成されたここ金山パイロットは当然のように模範を示して転作に応じました。転作した広大な面積には『梅』が植えられました。
d0045383_1181623.jpg

 写真の草ぼうぼうに中に立つ梅の木はそのときに植えられたものです。
 梅とみかんは栽培方法にかなりの違いがあります。みかんをやりながら梅を育てるのも大変だったようですが、経営主体の協同組合は当然のこととしてどんな作業も現金で人件費を払わなくてはならない農業としては苦しい体質です。実がなって出荷できるようになるまでの年月を支える資金が足りません。みかんがよければその金を回せますがみかんが駄目で転進したのですからね。
 管理が行き届かずうまくいい品物が作れない、『くず梅』となれば収穫にかかる人件費も出ません。
 個人農家はトータルで飯が食えれば良い・・・と言う感覚で耐えられますがこうした経営体系ではそれを何年も続けられません。その結果、梅畑は放置されることになりました。
 一時は下火だった梅干もこの20年ほどは持ち直して国内の生産では足りない状態なのにその波に乗せて復旧することも出来ませんでした。
 和歌山県の南部(みなべ)に行けば『梅御殿』が一杯建っているのに、ここでは広大な梅園が放置されました。これも『国の金が入った事業はうまく行かない』の見本なのかもしれません。
 主がまともに世話してくれなくても季節が来ると生めは花を咲かせ実を結びます。

by je2luz | 2006-02-21 11:20 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://je2luz.exblog.jp/tb/2723105
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 熊野の旅 この半世紀の熊野の開...      熊野の旅 この半世紀の熊野の開... >>