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LUZの熊野古道案内

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2006年 02月 15日

熊野の旅 七里御浜の砂利たち

 七里御浜は熊野灘が磨き上げた砂利で出来た七里に及ぶ砂利浜です。
 熊野灘は黒潮が目の前を流れその支流が岸を洗っています。この支流の分かれ方は気まぐれで南から北に向かって流れる黒潮本流と同じ方向に流れる『真潮』の時と渦巻くように逆方向に流れる『逆潮』の時、そしてまるで支流が岸に来ないときがあります。
 支流が岸を洗う時は時速20Kmを超す本流のようなことはありませんが、目の前に浮いているゴミなどが見る見る間に場所を変えるほどの速さで流れます。更に、熊野灘と呼ばれるように沖合いは荒波で船乗りに恐れられるところですから打ち寄せる波は大きなことが多いところです。今は浜辺に出る観光客の人も、よそから来て泳ぐ人もいなくなったので水難事故がほとんどなくなりましたが、以前は時々起きていました。
 沖合いにリーフがあるわけではないのでここの浜は目に前から深みになります。背の立つところは波が砕けた場所から岸のほうだけです。ほんの10mほどしかないのです。土用波の時などは波に戯れるようなやさしいものではなく、その波を越えると同時に背は立ちません。おまけに出る時は誰でも出られますが帰るにはテクニックがいります。それの出来ない人は死ぬ思いをするか本当に死ぬかしかありません。流されて目撃者が急を知らせて常時船のある一番近い磯崎港から救助の船が来るまでいくら早くても一時間は掛かります。
 このものすごいパワーの熊野灘の波は24時間365日休むことなく何万年も何億年も打ち続けています。それが鬼ヶ城を穿ち、熊野川の押し出した土砂を磨き上げながら20Kmあまり木本海岸に向けて押し流してきます。ふだん見ていても砂利がひっくり返されていますか、ひとたび荒れると鬼ヶ城の入り口に作られた木本港を一晩で埋めるだけ運びます。ダンプカー1000杯ほどだそうです。これだけの力でこすり合わせるので石はどんどん細かくなり角のない玉砂利になるのです。
 写真には色んなものがありますが真ん中の大きな石は紀州御影です。これは本来ここの浜にはないものです。紀州御影は固いので石垣などには向くのですが、こすりあわされると結晶ごとにばらばらになり砂になってしまうので、熊野川から一杯供給されるのに七里御浜にはないのです。この塊は熊野川河口ではなく近くの川から石垣の崩れたのか御浜町の沖に沈めた岩礁の岩が割れて運ばれたものと思います。
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by je2luz | 2006-02-15 10:57 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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