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LUZの熊野古道案内

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2005年 12月 13日

熊野の旅 熊野古道と地元の関係

 熊野古道が世界遺産されたことによる地元への影響は、『自分たちの町にそんなものがあるんだ・・・』と言う認識が出来たことでしょう。この山越えの道は山働きの人なdふぉ一部の人が知るだけで存在も知られていませんでした。宿場町というものでもない訳ですから忘れられて当たり前の街道でした。県立木本高等学校が随分前からこの古道を遠足のコースにして毎年生徒が越えていましたが、越えた生徒たちにも『世界遺産』クラスの道だという認識は無かったようです。
 私としては今でも三重県側の古道は『世界遺産相当』とは思いにくいものです。しかし、この世界遺産申請の発端は、今早稲田の教授をしている北川さんが三重県知事のときに発案し和歌山、奈良両県に呼びかけて、吉野・高野・熊野と言う広大な範囲を抱きこんで決まったものです。したがって、若干劣るとは言え三重県側を抜くことは出来ません。
 中辺路とか大辺路などのように古文や歴史の方に出てきて史跡も点在するところと違い、そうしたものの少ないところで道が忘れられても当然でしょうね。この指定のおかげで三重県側の人も『熊野詣』が他人事ではなかったのだと分かったところです。
 世界遺産指定の負の面として林業との整合がとりにくいことがあります。前にも書きましたように熊野市内の熊野古道は海岸沿いにあり、林業の面では良い山ではないところがほとんどです。雑木山の部分もあります。それでも、山林所有者は都会の人が歩くのとに危惧を感じています。ごみの問題も当然ですが、山火事の危険も数百倍数千倍になったわけですからね。山火事はいったん出るとどこまで燃えるやら、気象条件などで分からないものです。おまけに弁償してくれるわけでもありませんからね。
 道は『赤道』・・・『公道』でも一歩踏み外せば『私有地』です。街中で他人の土地に入るとしかられますね。林地、それも杉桧の山は林業経営の基幹となるもので私的財産です。古道を歩くときはそれを心して歩いていただきたいものです。


by je2luz | 2005-12-13 12:18 | 熊野


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