人気ブログランキング |

LUZの熊野古道案内

je2luz.exblog.jp
ブログトップ
2016年 08月 23日

桟敷というもの

 熊野市の花火の特等席は「桟敷」です。
 阿波踊りでもリオのカーニバルでも桟敷がありますね。
 少し違うのは、花火は上空で開くので階段式の席にしなくても見えるのです。
 昔は全国的に、「海に面した家は沖までずっとその家の物」なんて慣習法がありました。
 だから、木本では海に面した家が堤防に桟敷を組んでいました。
 私の実家も海に面していたので裏の堤防に桟敷を組みました。
 今の堤防と違うし、足場用の鉄パイプとか金具が無いので木製の桟敷でした。
 桟敷は堤防から張り出して前足を浜に立てて居ました。
 ちゃんと組まないと浜の方に倒れた例もあります。

 桟敷を組むと特等席なのですが、近在の親戚縁者が花火を見に来るので、接待が大変でした。
 花火は7時頃から12時過ぎまで掛かりました。
 夕飯・飲み物・夜食まで用意しなくてはならないし、今の国道は芋畑でしたが、それを越えて何もかも運んだのです。
 その時代は祖母が木本の家は切り盛りしていましたが、おちおち花火など見えなかったでしょうね。
 私などは飲みたい時にカルピスなど飲み、腹が減ったら夜食のあげの寿司やら瘤の寿司を食っていれば良かったので楽しかったですけどね。
 明るい時間は今の私の家の所が外科のお医者さんだったので、そこの一族の子どもなどとパチンコとかんしゃく玉で戦争ごっこしたり・・・
 飛鳥の育ちですが花火はずっと欠かさず見て来ました。

 そうした桟敷も、作るのもお金掛かるし、作れば人が来て大変だし・・・
 代が変わると作らなくなりました。
 私がこの屋敷を買ってからこの前に桟敷を組んだことは無いですね。
 慣習法は半分生きていましたけどね。
 この様に、海に面した家も慣習法の桟敷の権利はどんどん放棄しました。
 最後まで作ったのは、鬼ヶ城観光の会社もやって居た「笹九・栃尾」さんでしょうね。
 今の「おもてなし館」の所です。
d0045383_22410106.jpg
 こうした旧来の人が作らなくなって、後に入って来たのがちょっとややこしい筋とか、宗教団体とか商売人でしたね。
 そして、堤防が整備されてくるし、県の条例でも勝手に使えない時代になりましたから、認可制になりました。
 そして、それが不満の種にもなったのです。
 どう言う基準で誰が作る権利を確保するのかと言うことです。
 「応募多数に付き抽選・・・」なんてありませんから・・・
 私などは作る気もさらさら無いのであずかり知らない世界だったのですが、結構、ガタガタしていましたね。
 それでもて余した堤防の管理者、三重県が打ち出したのが・・・
 「今作って居る人はその代だけ認める」という、律令時代の「墾田一世私有の法」みたいなものです。
 そのときも、「今作って居る人」と言うことで、新規参入を排除したので色々噂もありました。
 で・・・
 今年確認したところでは・・・
 個人は当代限り・・・
 では法人は???
 「代表者が替われば権利が消えます」という答えでした。
d0045383_22344718.jpg
 現状ではぽつぽつと権利を失う人も出て居るようで、隙間が増えました。
 その隙間の部分を「観光協会」とかに分け与えている感じです。
 個人が借りると、「三重県海岸占用料等徴収条例」に基づいて専用料が掛かります。
 これが、電柱とか配水管とかで使うことが前提の条例ですから、専用料は年額になっています。
 そして、「桟敷」は・・・
 「物置場、物干場、及び洗場(工作物を設置する場合)」になるそうです。
 料金は1平方メートル当たりの計算です。
 元来、年間、長年と言うことですからお安くなっています。
 安いからと言って、県有地などを好きなだけ借りてこんなもの作ることは出来ません。
 桟敷の許可が1ヶ月になっているのはこの料金を1/12にして計算するためのようです。
 そもそも、月割りなど想定しない条例を当てはめるので、日割りなんて「想定外」みたいです。
 だからと言って、台風シーズンに長期間あんな所に仮設の桟敷を放置出来るのは、「防災」の観点からおかしいですよね。
 期限を半月にして1/24になっても県の収入が大きく変わる額ではありません。
 1/12払って50平方メートル借りても有料浜席より安いでしょう。
 権利の無い人が不満に思っても無理は無いですね。
 30年ほど前から「一括して市が借りて管理しろ」と言っても、ややこしいことは敢えてしなくて良いので熊野市は手を出しません。

 これが「花火の桟敷」の法的?な一面です。
 占用料に関して、「熊野市」は自治体なので免除、任意団体の「観光協会」も免除です。
 そして、県が貸しているのは、「熊野市」と「観光協会」になっています。
 熊野市の本部の場所は「熊野市」が借りているようです。
 で・・・
 桟敷造りを「観光協会」に丸投げ・・・と言うのが現実です。
 責任は観光協会、使うのは熊野市・・・区分などわかりません。
 だから、去年も今年もおかしな具合になるのでしょう。
 ここまでは書いても問題ないでしょう。

 隙間も随分増えたし、熊野市や観光協会の増やした部分などを融通すれば、階段通路の確保など軽く出来るのですけどねえ・・・
 上手く割り振り出来ないなんて・・・
 県の担当部署には土木や測量のプロも居るはずなんですが・・・
 「防災」無視はいけませんよね。

にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 三重県情報へにほんブログ村        tab


by je2luz | 2016-08-23 04:25 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://je2luz.exblog.jp/tb/23427854
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 熊野の旅 木本の浜・・・花火の見物席      ようやく片付いた桟敷 >>