LUZの熊野古道案内

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2016年 07月 14日

熊野の旅 熊野の山の木

 熊野は随分古い林業の村のようで、古くから植林も行われていたようです。
 近代に入ってからの植林ほど徹底的に杉と桧で埋め尽くすようなことはしなかったのでしょうね。
 近代でも、戦後すぐくらいには、「成長が早い」とか「パルプになる」などと、「松」を植えた山も見られましたね。
 それらは、まともな建築材になるわけでも無し、パルプ用に育てて採算合うわけも無し、おまけに松食い虫まで・・・

 山に生えているのは「杉」「桧」だけでは無く、「松」「樅・もみ」「栂・とが」「楠」「槙」「樫」「桜」「栃」「楓」「栗」「朴」など色んな物があります。
 それぞれに使い道はあるのです。
 この辺の山でやたらと大きくなっているのは、「楠」「松」「樅」などですね。

 「楠」は国によって伐採を止められていたので大木になったものが多いですし、この辺の気候に合うのか、我が家の庭にも勝手に生えてきて大木化してきています。
 これは防虫剤「樟脳」を採る木です。
 匂いは樟脳そのものです。
 材質は緻密ですが鑿・」ノミなどには軟らかめなので彫刻の材料になります。
 ありがたいことに虫もつきませんしね。
 たまに大木が出てくるので厚い板に挽いて彫刻用に売ったこともあります。

 「桜」は山の中でも山桜は元気に伸びます。
 季節になると山のあちこちに咲いていますからね。
 「桜」はかなり硬く、赤っぽいものです。
 硬いのですり減りにくいというので「敷居」に使ったり、磨けば光るので昔の家の廊下に張ってあったりします。
 でも、中々素直に育ったものが無いので、製材しても曲がったりプロペラのようにひねっちゃったりして、厄介なものです。

 「樅」も大木が多いのですが、これは成長が早いので目を離すと杉や桧を押しのけて大木になっちゃうのです。
 白くて綺麗な製品になるのですが、何しろ材質が柔らかで使い日が少ないのです。
 でも、東京の日ノ出町などでは大もてなんですよ。
 「棺桶」に最適なんだそうです。

 「栃」「楓」なんてやつは滅多に出て来ませんが、巨木になれば「銘木」になります。
 板の木目は実に表情豊かですし,硬くて磨けば光るし・・・床の間の地板とか違い棚とか・・・
 値段があって無いようなものです。

 「欅・けやき」も建築材では優れているのですが,この辺の山にはありませんね。
 南限か一応九州らしいですけどね。
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 この汚れた板・・・
 「槙」なんです。
 今から40年近く前、神川町の山から出たものです。
 一寸五分ほどに挽いてあります。
 「槙」は白くて綺麗な材質で、腐りにくいものです。
 「腐りにくい」・・・「水回り」・・・
 風呂桶には最高のものなんです。
 「桧風呂」なんて言いますが、桧なら正目の板もそこそこ手に入りますが、「槙」は今の時代ではほとんど出て来ません。
 この板でなら大きめの風呂が出来るはずです。
 しかし、今は木星の風呂をきちんと組める職人がほとんど居なくなりました。
 20年ほど前には紀伊長島に船大工兼用か何かのおじいさんが居ましたけどね。
 職人を見つけなければ、「ただの汚らしい板」で終わっちゃいます。

 田舎の旧家の納屋とか、古い製材所の端材置き場とかには、こんなお宝が結構眠っているのでは無いかと思います。
 立派すぎてもったいなく、使わないまま・・・
 そして、価値の分からない世代になると放り出されて焼かれたり・・・

 
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by je2luz | 2016-07-14 04:24 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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