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LUZの熊野古道案内

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2014年 10月 29日

熊野の旅 水引き・浸ませ

 木本や有馬という海岸線の土地は紀伊半島が隆起して以来、黒潮が熊野川河口から砂利を休み無く運び、積み上げてきた砂利の層で出来ています。
 ほんの少しの泥が混じるだけで、七里御浜と余り変わらない砂利層が元の海底や岩盤の上に乗っかっているようです。
 我が家の庭も同様で、無線のタワーを建てるために自力で2m余りの深さまで掘りましたが、表層50cmほどは土混じりでしたが、その下は「浜」でした。
 そして、一寸の松板を矢板代わりに嵌めながら掘ったのですが、土圧に耐えられず1.5m位の時に一度崩壊しました。
 井戸も掘って貰ったのですが、砂利層なのでボーリングがまともに出来ず、掘ってはコンクリートで固め又掘り直すという二度手間を掛けながら掘りました。
 土っ気が無い砂利ですから全く粘りけが無いのでこうなるのです。
 そして、水はけはものすごく良いです。
 雨が降ってもどんどんしみ込んじゃいます。

 この辺りには下水道がありません。
 日本の田舎は昔から下水なんて観念が無かったですけどね。
 台所の排水などは大きめの甕に溜めて農地に戻したりしていました。
 その排水を「せせなぎ」なんて呼んでいましたね。
 周りに農地がある所はそうした処理が出来ましたが、家が建て込んだ町場ではそれも出来ません。
 で・・・
 考え出されたのが、「水引き」です。
 要するに「浅い空井戸」です。
 家によっては1mとかしか無い物もありましたが、周りを石垣で積んだ水の出ない井戸で、そこに「せせなぎ」を流し込んだのです。
 何しろ砂利ですから、すぐにしみ込んでしまいます。
 昔の生活では、ヘドロになる様なものが台所から出ませんから目詰まりなどほとんどしなかったようです。
 今で言えば、地下水を汚染するから「水質汚濁法」なんてので問題になるのでしょうけど、これが当たり前だったのです。
 下水が無く、雨水を吐かす排水路しか無いのですが、この「水引き」のおかげで木本などのように家が建て込んでいてもどぶの臭いに悩まされずに済んできたのです。
 とうぜん、井戸は汚染される可能性はありましたが、こんな土質ですから井戸はほとんどありませんでした。
 地下水位もかなり低くて昔の技術では掘れなかったのでしょう。
 本町の井戸などは史跡扱いなのです。

 今も下水道はありません。
 水引きは???
 実態を調べた資料など無いはずです。
 
 しみ込んだ水は、もし地下水流まで達したら、まっすぐ、海に流れるのでしょうね。
 波打ち際の先、さほど深くない場所に出るのでしょう。
 一時期は人も多かったけど、段々負荷は減っているのでしょうね。
 一見、環境にものすごく悪いようですが、土壌の浄化作用を使っているので意外と負荷は少ないのかも知れません。
 広大な「嫌気型浄化槽」のようですから・・・
 でも、今の法律では駄目でしょうね、
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by je2luz | 2014-10-29 05:07 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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