今年は一寸遅い感じですが、木本堤防修景工事の今年度分がようやく着工のようです。
今年度では全部完成とは行かないようですが、浜に下りる階段の残り2か所は出来ます。
熊野市駅から登ってきた所と稲荷神社前、二か所の樋門に階段が出来ます。
これで、全ての樋門の場所に浜から出入りできる階段が設置されますから、津波対策として門を閉めることが可能になります。
船着き場だとかのように、通常どうしても車両とかが出入りしなくてはならない防波堤の切れ目以外で木本のように常時開いているゲートは今ではほとんどありません。
東北でも、このゲートを閉めるために多くの命が失われましたし、閉められなかったゲートでは、そこからの津波で堤防が破壊されて町が壊滅するというような事も起きています。
軽い気持ちで「浜に出るのに便利」では済まないのが、この樋門なのです。
今は、目の前で「東南海地震」「南海トラフ地震」が起きると言われているのですから、無責任な声は無視して行かなくてはならないでしょう。
これが県土木が用意した住民説明用のパンフレットです。
これで基本部分が完成し、来年度で我が家の前のスロープなどが整備されるのでしょう。
当初計画から、高さ構造の不備を指摘し、現実に高波が越える事例があり、「潜堤構築」を経て、「旧堤防撤去」「新堤防構造部分完成」「修景・浜へのアクセス階段設置」という完成まで、30年を超す長期の工事になりました。
実際、もう、「新堤防」ではありませんね。
チョロイ堤防なら、老朽化が始まっているでしょうね。
この長い間、私はこの堤防に携わってきました。
最初に住民運動を起こした時の住民で今も居るのは一割ほどでしょうね。
半分ほど空き家状態ですから・・・
それでも、ここは国道42号線、熊野市幹線道路になります。
そして、ここの高さが海抜11mほどで、ここから山の方、記念通りに向かっては下り勾配です。
ここを守れなかったら、木本は住めなくなるのです。
大井川河口部などはこうした海岸部を守れなかったので、海岸線が何百メートルも後退してしまいました。
あんなに後退すると、ここでは、海が直接山にぶち当たるようになります。
つまり、木本も井戸も消えて熊野市駅も紀勢線も海の中になるのです。
そんな現場を見た人がここには居ませんから、ノンビリしているようです。
でも、そうした事例があるのを知っている私は放ってはおけませんでした。
ここまでやっておけば、50年位は大丈夫だと思うのですけどね。
でも、砂利の補給がもう絶たれているし・・・
次の防災対策・・・
誰かがやってくれないと・・・
ブログ村参加しました。 ポッチ よろしくお願いします。
にほんブログ村