LUZの熊野古道案内

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2014年 10月 18日

熊野の旅 『鉱毒水』 永久に続く付けの支払い

 せっせとブログに書き続けているのですが、どう言う訳かこまかい話題が溜まってきています。
 このところ、町を歩いたせいでしょうか?
 どれも、あっと言うような物ではありません。
 書かないでおけば忘れちゃう程度のことですけど・・・
 それに、ここに書く時には写真が欲しい。
 でも、「確かどこかにあったはず」程度にしか記憶に無い物は探せません。

 鉱毒問題は・・・
 以前にも書きましたが、熊野市には日本有数の銅山がありました。
 入鹿を中心にした鉱山をはじめとして那智山系にも鉱山が在り、南紀は銅山としては有望な場所だったようです。
 私が中学の頃などは、入鹿から山越えで索道が紀勢西線阿田和駅まで延びていて、まだ、鉱石をエンドレスで運んでいました。
 最終閉山は昭和53年(1978年)だそうですから、発見された西暦700年代から1200年以上も命脈を保っていた訳です。
 そんな長い歴史があるのに、神岡鉱山や足尾銅山のような鉱害が無くて済んでいます。
 それは、精錬所が当地に作られなかったことも大きいでしょうし、この北山川、熊野川の下流には農地もあまり無かったことも幸いしたのでしょう。
 でも、入鹿の鉱山は銅山・金山で重金属系です。
 当然、有害物質を採掘していたのです。
 炭鉱のように「炭素」を掘ったのではありませんからね。
 全国の鉱山跡では鉱毒水の処理に困っています。
 地下深くにわき出す物は放置できても地表に出てくる物はそのまま放置すれば、神通川のようになります。
 鉱山跡からの水が出てくる以上、永遠に処理し続けなくてはなりません。
 私達は、坑道はどんどん地下に降りて行くと言う筑豊の炭田のようなイメージを抱きますが、銅山や金山では目の前の山を掘り登る坑道もあるのです。

 熊野市の場合、この紀州鉱山の鉱害処理のために、「鉱公害対策費補助金」という名目で平成25年度、7.846.000円を支出しています。
 これと同額が補助金として入ってきますから、熊野市の持ち出しは無い事になっていますが、やっぱり金が掛かることに変わりがありません。
 100年続けば7億8千万円余りの経費です。
 地球から金属を略取したことの、後年度への付けは結構大きいです。
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 私が市議会の委員会で質問した選鉱所跡の排水はまとめて坑道本体までおくられて一緒に処理はされているそうです。
 近隣での井戸水使用も無いようですから、一応問題は無いようですが、この様な鉱山のある所では気楽に井戸を掘って飲み水を取ることも出来そうに無いです。
 山間部の谷間に隠されている鉱山跡などは住宅地化することも無いし、農地に開発されることも無く山に戻って行くでしょう。
 それでも、坑道からの鉱毒水処理は続けないと下流の新宮市から人が居なくなるのは随分先でしょうからね。
 広大な山間部に点在する坑道跡とかズリ山とかからの排水が全て処理されているのでは無いのですが、目立つのは処理され水質検査もされているようです。
d0045383_22442933.jpg

 こうした負の遺産が残されていることを忘れて、「観光資源」だともてはやすのも・・・
 戦時中の外国人労働者の問題も本当には解決していませんしね。
 外国人だけでは無く、古からの坑夫さん達の悲惨な生活も忘れて良い物では無いでしょう。
 どこの鉱山でも炭鉱でも同じ歴史を秘めている訳です。
 無宿者、入れ墨者・・・
 時代劇の世界では無い歴史なのでしょうからね。

 今流行りの、人里離れて所に勝手に住み着く種族には、「ここの鉱山ありき」を教えてあげなくては・・・
 勝手に水を飲んで公害患者になられてのでは困りますからね。
 「天然水」=「安全」なんてあり得ません。
 「天然由来」なんてまやかしの言葉ですから・・・

     

  

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by je2luz | 2014-10-18 05:38 | 熊野 | Trackback | Comments(2)
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Commented by CorekazMIC at 2014-10-18 05:56
おはようございます。

久しぶりにコメントさせていただきます。
テクストのボリュームがはんぱないので、どうしてもまとめて一気読みして、結局駆け足になってしまいます。
最近、熊野のきこりを撮った女性写真家の個展を観る機会があり、熊野といえばってことで未読分を拝読したしだいでありますf^_^;
Commented by je2luz at 2014-10-18 11:44
 職業柄と性格から、知らなければ済んじゃうことを知り、気にしなければ世の中が平和なことも気になります。
 この積み重ねがほんの少しでも熊野市民の意識を変えられればと思っています。
 ほんのちょっぴりは変わってきたかなと言う手応えもあります。
 表面のきれい事を伝えることも出来ますが、本当の熊野ってそんな物では無いのです。
 20年も経たないうちに人口も半減することが数字で予告されています。
 今居る人間がどう無事に一生を送れるか・・・
 寂しい話では無く大事な話の筈です。


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