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LUZの熊野古道案内

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2014年 09月 24日

熊野の旅 生活様式の変化 交通事情

 日本は車の普及は遅かったです。
 昭和30年代後半だと、まだまだ、「自家用車」を持っている家は少なかったです。
 戦前はまだ自動車の時代とも言えず、戦後は敗戦から立ち直るのに時間が掛かりましたからね。
 昭和35年が1960年です。
 アメリカではモータリゼーションが花開き、ハリウッド映画でおなじみの、『アメ車』が走り回っていたのです。
 「ムスタング」なんてのに私も憧れましたからね。
 大学の頃、夏休みに帰ってきても乗れる車は無いし、知り合いの自動車修理屋さんの社長から「ヒルマン・ミンクス」なんてのを借りて乗りました。

 そんな時代が、汽車やバスの時代だったのです。
 田舎にも人は一杯・・・熊野市でも3万人も居たのですからね。
 子どもが居る家庭がほとんどでしたから、折に触れて木本へ買い物に来たのです。
 道路が悪かったので、下北山村・上北山村の人も木本へ出て来たし、下北山の子どもは木本高校へ進学したのです。
 だから、木本の商店は元気でした。
 さらに、新宮はもっと広くお客さんを集めたので羽振りが良かったのです。
 木本でさえ「芸者さん」が居たのですからね。

 昭和30年代後半から様子が変わり出しました。
 紀勢線が全通して、便利になり、他所の人はもう木本には降りもしないし泊るなんて無くなって行きました。
 国鉄紀南線なんてバス路線も外され山間部は不便になりましたが、その頃から、男はみんな運転免許を取るようになってきましたね。
 はじめは「赤いエンジンのホンダカブ」だったのが「スーパーカブ」になり「ベンリー」だとかに乗るのが田舎の男の定番になって行きました。
 さらには、軽四輪なんて雨にも濡れず嫁さんまで乗せられるのが出てくると、山働きとか製材所で収入のある家ではどんどん購入しましたね。
 そうなると、もう、本数の少ないバスには乗らない人が増えましたし、田舎ですから、バス停で待っている知り合いまで乗せて木本へ・・・
 かく言う私も随分バスの営業妨害をしましたね。

 その後でブームになったのが「移動販売」です。
 毎日決まった時間にスピーカーから音楽を鳴らしながら、集落を回る1トンクラスのトラックが登場したのです。
 魚に野菜にパン・・・魚肉ソーセージにインスタントラーメン・・・頼まれれば木本で仕入れてきてくれるので雑貨まで揃うようになりました。
 便利になって、個人で買い物に行く回数が減りました。

 その頃から始まったのが「通信販売」です。
 今ほどでは無いですが、「服」「靴」が農協の購買部や木本まで行かなくても揃うようになりました。
 ますます、木本へ行かなくても・・・
 これも、目に見えない形で木本や新宮の商売人にこたえてきて筈です。
 そう言えば、農協のことを「こうばい」と呼んでいたのは「購買部」だったのですね。

 そして、「宅急便」の登場、郵政民営化です。
 「荷物は明くる日に着くものだ。」なんて、世界でも類を見ない流通システムが出来ちゃったのです。
 それを受けて、通信販売が一気に普及しましたね。
 今ならベビー服から棺桶まで買えるでしょう。
 一日中、宅急便と郵便さんは走り回っています。
 さらに、町中の配達を請け負った地元の人も忙しそうです。
 あの荷物の数だけ他所での買い物なんです。
 私も地元で売っていないカメラ関係やパソコン関係は良いにしても、買えると思われる物も通販で取り寄せちゃいます。
 明くる日の朝、玄関に届いちゃいますからね。

 この様に、家から出なくて済む生活様式が定着しちゃいました。
 昔は町の生活が便利で田舎は不便だったし、田舎の人は町に買い物に来ていたのですが、今は離島以外なら同じように通販で買えば配達されます。
 色んな要因の中で、この部分が目に見えないのに大きく働いていると思います。
 もはや止めようもないですしね。
 価格競争も個人商店では勝ち目が無いです。

 それでも、生鮮食品などはまだまだ需要はあるのです。
 需要が細っているので、移動販売もほとんど廃業しちゃっています。
 人の命のかかった仕事ですから、自分の都合で休むことも出来ない・・・
 週に二回ほどで良いはずですが、何とか復活させて維持できるようにするのが行政の役割でしょう。
 「個人の商売に荷担は出来ない」なんて言ってる時ではないはずなんです。

 町の商売人に「共同配達」を25年ほど前でしょうか、提案したこともありますが乗ってきませんでした。
 まだ、ピンと来ていなかったようです。
 4年ほど前には市にも提言しましたが乗ってきません。
 オンデマンド・乗り合いタクシーも利用できない人も増えてくるのですけどね。
 「買い物弱者」ではなく「買い物難民」が発生するでしょう。

 たまには町に出無くては・・・
 オンデマンド・乗り合いタクシーも、もっともっと使いよい物に変えて行かなくては・・・
 市内どこからでも同じように・・・
 採算など合うはずがないのですから、行政も思い切らないと・・・
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by je2luz | 2014-09-24 05:34 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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