LUZの熊野古道案内

je2luz.exblog.jp
ブログトップ
2014年 08月 31日

熊野の旅 紀勢自動車道熊野道路 大義名分

 大きな公共事業をやると言うことは、大きな税金が投入されると言うことです。
 公共事業は採算だけを問題にすることは出来ません。
 採算が合わない物は、それをやる「大義名分」が必要です。
 「欲しいから」だけでやることが結構あるので、日本中に無駄と思われる道路や箱物があるのです。

 この近畿自動車道・・・紀勢自動車道は「国土を高速道路網でカバーする」と言う、おおざっぱな概念からスタートした物です。
 紀伊半島を首飾り状にぐるっと一回りする道路ですから、取り立てて拠点間を結ぶ物ではありません。
 紀伊半島は平野も無く、これと言って産業も無く、大きな都市もありません。
 付け根の松阪を出ると、人口2万の尾鷲市、1万8千の熊野市、3万1千の新宮市、7万9千の田辺市、5万4千の海南市を巡ります。
 道路から言うと、まる坂から一路南下し、新宮を過ぎ串本に至ると一転して北上します。
 まさにUターンするのです。
 それをショートカットするのが国道311号線です。
 始点の尾鷲からは海岸線を走りますが、熊野市から海岸を離れ、紀和町から本宮方面に向かい、昔の中辺路街道を田辺に向かいます。
 新宮・串本を通らないので、随分近くなります。
 「三角形の二辺の和はいっぺんより大きい」・・・公理なのです。
 以前は国道の態をなしていなかった道ですが、今では工事中の一部を除いてまともな国道になって居ます。
 しかし・・・
 近くなったからと言って、何かを運ぶ訳でも無し・・・人の交流が盛んな訳でも無し・・・
 観光面でも熊野三山巡りしないで横切るのでは熊野に来る意味も無し・・・
 こんな国道なので、高速道路は遠回りの国道42号沿いに進むようです。
 観光面も大義名分に入っていますから、新宮ー那智勝浦ー太地ー串本ー白浜は外せないでしょう。

 例えば・・・
 「熊野道路」の整備で期待できる効果として・・・
 『医療支援』
  高速ネットワークの整備により第二次救急医療施設(尾鷲総合病院)への搬送時間が短縮
  東紀州(紀南)広域防災拠点~尾鷲総合病院34分→24分(10分短縮)
 『観光支援』
  熊野古道をはじめ東紀州南部地域の観光地への安定的な経路が確保される
 と、国土省の説明資料にもあります。

 難しいのは高速道路と観光地です。
 瀬戸内大橋では「橋脚の島」なんて言葉が出来ましたね。
 他の高速道路でも、「超有名観光地」以外はバスが前も通らず・・・

 日本の観光旅行は時間不足が多いです。
 朝早く出発しても、一日の行程が強行軍・・・
 一泊二日が定番じゃ無いかと言う位です。
 下手すると、夕飯も落ち着いて食べられない事になるのです。
 熊野古道の峠歩きをパスしても、本宮大社、速玉大社・神倉さん、那智神社・青岸渡寺・補陀落山寺なんて回った日には二日じゃ時間が足りなくなりそうです。
 そうなると、途中はパスになります。
 尾鷲市が抵抗したのもそこなんです。
 熊野市も高速が延びれば、どれだけの車が途中で高速を降りるやら・・・
d0045383_2021572.jpg

 地元の人が・・・
 「美味いのう!」
 「値打ちじゃったのう!」
 「又、食べにこうらいのし!」
 と言うような食事処にならないようでは、観光客がわざわざ立ち寄るような食堂には成らないでしょう。
 紀伊半島の町は全部「漁場」なんです。
 さっきの国土省の説明でも、久生屋インターから大泊インター(鬼ヶ城)まで10分となっています。
 往復20分のロスです。
 ロスを埋めるだけの物を出さなければいけません。

 「新宮より熊野の寿司の方が美味い!」
 「うどんは熊野が良い!」などと言われた頃もあります。
 今でも個人の店ではそうした評判もあるようです。
 「個人には力を貸せん・・・」などと言ってる時じゃないでしょう。
 個人に力を貸すのでは無く、個人の力を借りないといけない時ですよ。

 高速道路に殺されないためにはね。

     
  
   ブログ村参加しました。 ポッチ よろしくお願いします。
にほんブログ村 地域生活(街) 中部ブログ 三重県情報へ
にほんブログ村
    


    

by je2luz | 2014-08-31 05:27 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://je2luz.exblog.jp/tb/21064038
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]


<< 明日から熊野市議会9月定例会      熊野の旅 紀勢自動車道 熊野道... >>