熊野市の場合、食堂のある場所は最初に書いた獅子岩と花の窟の間の国道沿いの数件固まった食堂街の他には固まっているところはあと一箇所だけです。
地図で言えばJR紀勢本線の山側、
JASCOと警察署のあるところの
『河上横丁』です。ここには入れ替わりはありましたが、数軒の食堂があり、スナックもあります。おでんや、天麩羅屋、中華料理、焼肉屋、炉辺焼・・・などがあったと思います。JASCOに行けば目の前ですから分かると思います。専用の駐車場も用意され何台でも停められます。他にないので熊野の人は外食になると何となく『横丁へ行こうか?』となります。ここに来れば何とか品物が選べるからですね。
ファミレスというものは三十年ほど前、こうしたものが出来始めた頃
『オークワ』の資本で回転したことがありますが数年で閉鎖され、それ以降はありません。オークワは熊野市が発祥の地なのですが、今展開しているファミレスチェーンの『オーク』をここに作る気はありませんし、全国展開のファミレスも配達路線が一気に100Km以上延びる紀伊半島南端に進出の予定も無いようです。コンビニが出来たのもほんの少し前です。
こうしたチェーンにとって人口がまばらで配送車の動線が延びることは大変なことのようです。
熊野市駅を降りるとすぐそばに
『熊野市役所』があります。駅があって、役所があって・・・そうなればランチ用の食堂が・・・と、思うでしょうがそれが無いのです。昔からある駅前食堂
『喜楽食堂』さんが一軒生き延びているだけです。かつては駅前食堂も数件あり、駅前旅館の数軒ある、典型的な『国鉄の駅前』だったのですが、今では駅に来ても食事が出来ない状態です。
一般に良くあるショッピングセンターの中の食堂街はありません。JASCO開店当時(20年ほど前)にはビュッフェ・蕎麦屋・喫茶店などがありました。これも寿命が短かったですね。オークワの中にあった立ち食いの焼そば屋も短命でした。
理由は交通ラッシュも無くほんの少しの見込み客が日常の買い物に来るスーパーだったのです。ショッピングに出たついでに食事もして・・・なんて層が居なかったわけです。
私なども子供が小さかった時は、たまに外出ついでに食事でも・・・となりましたが、新宮からでも30分で確実に家に帰れますから、そうした回数も少なくなります。おまけに、この30年で人口も急減しましたが、子供の数は激減しています。昔で言う『ニューファミリー層』が壊滅しています。私が子供の頃5クラスあった木本小学校が30年前に2クラスに、今では複式を特例で止める位の人数になっています。
消費の中心世代の減少が都市近郊なら当たり前の店舗構成や市街構成を変えて言ったのです。
前にも書きましたように、狭い町ですし、土着の人ばかりです。お店を探す時は声をかけて訊ねてください。行ったことが無くても店のある場所位は知っています。
寿司屋以外にも、魚を食べさせる小料理屋さんもありますが、昼間は如何でしょうか?
写真は熊野市駅・駅前です。向こうに見える白亜の御殿が熊野市役所です。こうした駅前風景は何処にでもあったものですが、そのまま残ってるのは
日本遺産並です・・・
カメラは
ミノルタα7700i コシナワイドズーム19~