太平洋側の冬はおおむね穏やかです。
日本列島の背骨が大陸からの寒い風を遮ってくれるからでしょう。
ここより南のはずの北九州の方が雪の回数も多いし寒い風が吹きます。
古より、ここいら辺は「牟婁」=「室」と呼ばれ、暖かい土地とされてきたのです。
住んでいる者は、その気候に慣れてしまい、やっぱり冬は寒いですけどね。
それに、熊野などは「牟婁」といえるのは海岸だけ、ほんの1Km弱のベルト状の土地だけです。
他はよそ様に負けないだけの極寒の地です。
なにしろ、もうすぐ出来るとされている高規格道路、「熊野尾鷲道路」はこの気候…冬場の積雪・凍結と夏場の豪雨で国道42号線山間部が通行止めになる…と言うことを口実にいつまで経っても出来る見込みの無い「公団の高速道路」ではなく「国直轄の高規格道路」に変更しちゃったのですからね。
公団は採算の合わない道路は渋りますが、国はお構いなしでやってくれると言うことです。
このように、冬場は海岸部と山間部では気候が大きく違う所ですから生活も随分変わります。
今でこそ、海岸線の家庭でもストーブを焚きますが、昔はそんな贅沢はしませんでしたね。
こたつだって、よほど寒くないと入れなかったし…
でも、中途半端に暖かなので逆に寒い目に遭ったとも言えます。
昔、東京の下宿ですきま風で悩まされていた時、一番寒がったのは北海道出身のやつでした。
二重窓でストーブを焚いていた家から、木製の一重窓の下宿に引っ越したのですから寒かったでしょう。
ここまで行かなくても、家の中は寒い土地の方が暖かかも知れません。
今流行の「薪ストーブ」なんてのも山間部では見掛けますがこの海のそばでは無いですね。
何しろ、コートやオーバーを着て歩く人が居ないので寒くても「暖かい格好」が出来ないし、持っていないのです。
何よりやっかいなのは…
雪道・凍結道路に慣れていない運転手が冬対策していない車で出てきますからね。
東京のようには車が無いので良いのですが、少ない車なのに、ガチャンコしています。
私は一応冬支度はしますし、スキーに通っていたのでそこそこ雪道は慣れていますが、この辺での雪の日には車を出しません。
自分は止まっても向こうが止まらなければ…
次に乗る「VW UP! 」は30Km以下でなら、よそ見していても車が自動停止すると謳われて居ますが、こんな時には役に立たないし…
次の冬場も冬タイヤは履いても雪の日は出ないと思います。
かくかように、南国の雪にだけは気をつけて下さい。
熊野市周辺地図です