LUZの熊野古道案内

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2012年 11月 18日

熊野の旅 木本海岸堤防と浜

 堤防とは…
 高波や津波から住民の生命財産を守るものです。
 その第一義を大切にしないと大変なことが起きる可能性が強くなります。
 幸い?なことに、地震や津波についての関心は昨年から強くなっています。
 私が、「東南海地震」の可能性と危険性と言い出したのが、もう25年も前です。
 その頃には、前回の昭和19年の地震から中途半端な時間が経過していて、一般の人は事実は忘れているし、危機感はないし…
 おまけに、当時、国の方では「東海地震」一辺倒でした。
 危険性より、国土における重要性からみて、そちらが優先されて当たり前なのです。
 原発の立地と同じ発想ですからね。
 そうした、「国家の理屈」を説いても駄目でした。
 
 大変な犠牲を払ってもらって、ようやく、地震と津波の何たるかの端っこだけでも知ったようです。
 「逃げるしかない」ってこともです。
 でも、「堤防なんか役に立たん!」と、思い込んでいる人も居ます。
 こちらも困った物です。
 限界を超えなければ有効な構築物なのです。

 木本海岸堤防は海抜にすれば15mほどもあります。
 いまでも、海抜なら日本有数のものです。
 そして、震源地予想からは近いですが、入り江の奥ではないので津波は増幅されることもほとんど無いはずです。
 同じ津波だとすれば、一番安全・有利な場所でもあります。
 住宅地の地面も、海岸に近い場所では、10mから12mほどあります。
 千年に一回の大地震ではなく。百年に一回の大地震なら津波には耐えられるのです。
 それでも、そう言えるのは、熊野市でも親地町を除く木本、志原を除く有馬だけです。
 千年に一回の物か百年物か???
 そんなのは、あとで分かることです。
 立って居られないほど揺れたら、納まったらとにかく逃げる…しかないのです。
 
 こうした条件も、いくら説明しても私が大学教授とか他所から来た「専門家」ではないので聞いてもらえにくいです。
 なにしろ、「他所から来た人」はなんでも偉い人だと思う癖がありますからね。
 
 こうした、自然条件と木本堤防と言う先祖から営々として築き上げてきた構築物があって守られている木本町なのですが、この堤防には、浜への出入り口が本町だけで6箇所開けられています。
 頑丈な観音開きの扉がついていますが、通常は開放されてきました。
 台風の前には消防が回って閉めます。
 台風は来るまでに時間的余裕がありますからね。
 津波に関しては。「東南海」も「南海」も1944年と1946年に起きていますから、その周期からも割合と安全で来たのですが、そろそろ危険な時期に入っています。
 少し前に、国の方はこちらの地震に焦点を合わせ出しました。
 そして、その予想も、私が以前から採用していた、「津波まで10分ほど」と言うものより遥かに短い、「最短4分」と言う物になりました。

 消防団がここの堤防の扉を全部閉めるのに要する時間は40分ほどです。
 全く間に合わないのです。
 国の方ではこうした扉門は締め切りにする方向になってきております。
 しかし、木本では「入り浜権」ではないですが、浜への出入りを遮断することも難しいです。
 今年から、ようやく、浜から堤防に登れる階段の工事が始まります。
 それが出来た所から閉鎖してゆくにしても、全部の扉門のそばに階段が出来るには三年掛かりそうです。
 それまでは、私を含め、扉門の近くに住んでいる有志が大地震があった時に在宅なら「閉めに走る」しかないのです。
 私の家は扉門まで一番近いでしょう。
 それでも、すぐに飛び出しても閉鎖してロックするまでに「5分」かかります。
 運悪く陸からの風が強い時だと一人では閉められないでしょう。
 そして、運悪く、震源地が近かったら…
 閉め切るまでに津波が来るでしょう。
 それが千年に一回規模だと…
 でも、そんな時こそ閉めないといけないのです。

 観音開きの半分が閉めてあったら…
 二分ほど短縮できます。
 普段は人間が通るだけですから、全開の必要もないのです。
 小錦だって1mも開いていれば通れますからね。
 今まで広い通路があったので、半分締まるとうっとうしくは見えますが、見掛けを取るか。生命財産を取るか…
 世の中には「見かけ」を取る人がいるようです。
 それも、浜などには行かない人に…
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熊野市周辺地図です
 
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by je2luz | 2012-11-18 10:22 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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