LUZの熊野古道案内

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2012年 09月 26日

熊野の旅 駄菓子屋さん

 昔はどこの町にでも「駄菓子屋さん」がありました。
 田舎の小さな村にもあったものです。
 駄菓子屋さんがやって行けるだけの子供が居たのです。
 そして、世の中のお母さんが子供のおやつにまで口出しすることが少なかったのです。
 段々世の中が落ち着いて、お母さん方に余裕が出来てくるとともに、「駄菓子は汚い」「体に良くない」などと言い出して子供を遠ざけ始めたのです。

 10円玉を握り締めて、心躍らせながら店先で物色する…
 キャラメルの点数カードに一喜一憂する…
 お駄賃稼ぎにお手伝いをする…
 そんな楽しみをも奪っていったのです。
 そうすることが、中流階級への入り口だと思ったからでしょう。

 今の木本を見渡すと、昔あった駄菓子屋さんは姿を消しています。
 全部消えた頃に一軒、子供たちのために店開きしました。
 
 駄菓子屋さんのお客さんは子供たちだけではなく、高校生も多い物です。
 県立木本高校の回りには何軒も駄菓子屋さんがあったものです。
 お昼の時しか開かない購買部のパンでは足りないので、学校の外の駄菓子屋さんに行ったのです。 もちろん、登校後の外出は許可が要りました。
 「おやつをお買いに行く…」なんて届けを出す生徒などありえません。
 黙って抜け出すのですが、学校も半分黙認でしたし、私などは本格的に抜け出して家でお昼を食べていたくらいです。
 木本高校の外壁は槙垣です。
 その槙垣にはお店の前に穴が開いていました。
 通路ではなく、生徒が抜け出す「穴」でした。
 長年受け継がれてきた「穴」で、時々学校が針金などで閉鎖しましたが、三日もたてば通れるようになったものです。
 学校裏の店などは木本高校へ行った者しか知らないような人の通らない所で店をしていました。
 まともな道にあった店でも、通学路ではなくわざわざ行かないとならない場所なのに結構大きくやっていましたし、割合と後まで開いていましたね。
 でも、そんな店もなくなりました。
 高校生ご用立ての店は、ソフトクリームなどを売るお店がまだやっています。
 この店も高校生が行かなかったら成り立たないでしょう。
 喫茶店も一軒ありますね。
 どういう訳かこの「純喫茶風」のお店は高校生が集まります。
 商売になるとかではなく開いている感じでした。

 こうした店が消えてゆくとともに、木本高校の生徒の主な買い食いの場所は「オークワ」になっちゃいました。
 下校時には汽車通の生徒を中心にした高校生が一杯居ます。
 大層な物を買うわけではないですが、ガムだとか菓子パンだとかを買っています。
 あとは、駅前にコンビニがありそこも高校生の買い食い場所です。

 もうすぐ、オークワが姿を消し、三学期からは駅前のコンビニと駅のキオスクだけになりますね。
 新しいオークワとイオンは通学路ではないですし、一本乗り遅れたら大変な紀勢線の通学列車ですからそんなところまで足を伸ばせません。
 まあ、駄菓子屋さんほど心躍らせるような得体の知れない物は無いですから、どこでも同じでしょうけどね。
 
 小学生もオークワさんでの買い食いが多いのですが、これからはどうするのでしょう?
 踏切を越えて行くのでしょうね。
 めったに閉まることの無い踏み切りですが、めったに来ないからなめちゃうこともあるかもしれません。
 たまに踏切が閉まると、「運が悪い!」と思っちゃう紀勢線ですからね。

 かと言って、駄菓子屋さんをやって飯を食える時代でもなさそうです。
 まして、万一、木本高校と紀南高校の統合で木本高校が移転するなんてなったら…
 オークワの移転でもそうですが、木本高校の統合問題も街中ではまともな話題にもなりません。
 おとなしい羊の群れのようです。
 私は「町の声」の力を信じるのですがねえ…

 駄菓子と日常の食料品だけのコンビニのようなお店でも作らないと、子供と高校生とおばあちゃんおじいちゃんが困ります。
 そして、木本のお客さんのほとんどがその層なのです。
 気の利いたニューファミリーだとか文化人だとか観光客なんてほとんど居ないのです。
 居ても、木本で買い物はしないのです。
 少し見渡せば分かるはずなのですが、気の効いたことがしたいのが行政をはじめとする公式の団体や会議なんです。
 ノウハウを持っているオークワさんも一応熊野発祥の企業なんです。
 敵ではないはずですよね。
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熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2012-09-26 10:30 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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