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LUZの熊野古道案内

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2012年 09月 18日

熊野の旅 熊野古道と道

 観光客の移動手段はいくつかあります。
 昔は陸路を歩くか、籠に乗ったり馬の背で揺られたり、一部を船にするか位の選択肢でした。
 その時代がずっと続いてきたのですが、明治・大正・昭和と近代化が進むと、国中に鉄道が敷かれ、道路網も整備されてきました。
 昭和の後期からは、新幹線とか高速道路に加え、遠距離では飛行機まで使えるようになりました。
 意外と利用されなかったのが船ですね。
 一時期はフェリーブームで色んな所で船便が登場しました。
 この辺でも、高知―紀伊勝浦―晴海ふ頭を結ぶサンフラワーが就航し、松阪港からはオーシャンフェリーが晴海に向けて走りました。
 私も、この二つを利用しましたが、そんなに安くもないし、時間も掛かるし、天候によっては欠航や船酔いまで付いて回りました。
 どの航路も、こうした関係で観光客の乗船は減ってしまったようです。
 それに、せっかちな日本人には合い難いのかも知れません。
 お金持ち用の世界一周クルーズも、バブルで金持ちだらけだった頃でも日本人の乗客は少なかったそうですからね。

 飛行機に関しては、紀伊半島では白浜に飛行場があるだけで事実上航空路からは外れています。
 高速道路も、東国原さんが宮崎県知事の頃、「宮崎県は高速道路が一番遅れている」と運動しましたが、紀伊半島も本州にあるのに、いまだに高速道路はありません。
 まあ、費用対効果とか必要性を公平に考えれば、飛行場も高速道路も採算など合いません。
 運ぶ産品はないし、ここにやってくる奇特な人のために巨費を掛けて高速道路を作る意味もよく分かりません。
 日本で一番最初に高速道路が来たのなら珍しさもあって客も来たでしょう。
 でも、最後の高速道路では、開通したこともテレビに流れません。
 第二東名でさえ、さほどのニュースにならないのですからね。

 紀伊半島の観光資源は今となっては陳腐になりかけた「世界文化遺産・紀伊山地の霊場とその参詣道」…「熊野古道」だけみたいになりました。
 ここで考えなくてはならないのは、この世界遺産の目玉、『熊野古道』は道路なのです。
 それを見るには、他の交通路では駄目なんです。
 総延長200Kmを超すような昔の街道、残されているのはその峠道ばかりにしても、大正・昭和に作られた新道でも、これを避けて人と物
を運ぶように作られています。
 まして、高速道路なんて言うなれば「相反する道」でしょう。

 車で来れば入り口までは楽です。
 でも、峠の反対側に出たドライバーはどうします?
 バットマンの車なら迎えに来ますが、凡人の車は来てくれません。
 峠を引返して戻るなんて馬鹿げた事をする人も居ないでしょう。
 熊野古道歩きの人のためにシャトルバスを出すほど歩く人は居ません。
 つまり、車で来る観光地としては最悪の代物なのです。
 ドライバー心理が分かれば客が来ないのが分かるはずです。
 鬼ヶ城の千畳敷までの往復800mほどでも、同じ所を引き返すのがあまり好ましくないと言うのに…

 ボランティアで送迎するなんてのも、ばかげたアイディアです。
 事故の問題もあるし、他所の人の遊びのために施設だけではなく、人材まで奉仕させるのが観光とは思えません。

 これを「信仰の道」「遍路道」と解釈し、昔の「善根宿」てきな発想でもてなすと言う、宗教的な意味でなら分かりますけどね。
 今の役所がやっている、何億と言う投資は、「観光産業」と言う名目です。
 根本的に発想が違うのなら、「熊野古道」が観光地ではないことをきっちり悟るべきでしょう。
 まともに考えたら、事業が出来なくなるから考えないのでしょうね。
 先に述べたように、根本的に「熊野古道」は今流の観光地にはなりえないのですからね。

 スポット的な鬼ヶ城・しし岩・花の窟神社・産田神社・大馬神社などは観光地になりえても、日本のほかの観光地に比べ人を引っ張れるかと言えば、悲しいかなマニア向けの物です。

 小説・伝説でもでっち上げればブームは来るかも知れませんけどね。
 昔々…
 尾鷲に観光客が来たこともあるのです。
 日色ともえさんでしたっけ???
 覚えている人がどれだけ居るやら…

 悲観的過ぎる… と、言われますが、一度置かれている条件や手持ちの札を見直さないといけないでしょう。
 ばら色の話をするのは簡単ですけどね。
 私は、「熊野の金ではないのだから構わないではないか!」などと言う非国民的な発想にはなれません。
この5億・10億の金は誰が返すのでしょう??
赤字は誰が払うのでしょう???
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熊野市周辺地図です
 

by je2luz | 2012-09-18 08:33 | 熊野 | Trackback | Comments(0)
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