これが「熊野大花火大会」の最後を飾る「鬼ヶ城大仕掛け」です。
仕掛けの前半は打ち上げで、大小さまざまな花火を上空と見物席の前に広がる海に向かって発射します。
熊野の花火ならではのやり方になり、すぐ後ろの鬼ヶ城の山が反響版になるので音の迫力も大きくなります。
最後のなると、花火の玉を鬼ヶ城の岩盤の上に直置きして爆発させます。
普通のように打ち上げて上空高くで爆発しても「尺玉」ともなるとかなりの迫力なのですが、鬼ヶ城の仕掛けでは、固い岩盤においてあるので地響きも伝わってきます。
我が家からの距離は600mあまりでしょうか?
一番近い観衆からだと400m無いでしょう。
地べたにおいて爆発させると砂利などがはじけ飛んで大変なことになるのですが、鬼ヶ城の磯は「石英粗面岩」というものすごく硬く、表面は風化して細かい砂が固まった砂岩状になっているので、小石が飛ぶ心配も破片が飛ぶ心配も無いのです。
鬼ヶ城は木本の浜から突き出すようになっているので、そこに直置きすると写真のような感じで開くのです。
写真はjpegのものを明るさなどを少しいじっただけです。
RAWで撮ったものをきちんと現像してノイズも消せば花火の線ももっと綺麗に出ます。
レンズは29mmになっていてノートリミングです。
右下の明かりの先にかすかに見える電気の粒粒は「ASUKA II」です。
我が家のほんの少し左よりの前に居るのですが、花火はここまで開きます。
最後の二尺玉でしょうね。
このように、直置きで大きな物を次々と破裂させられるだけの条件があるし、さらに、このときは鬼ヶ城の磯にある大小の穴が反響版のなるので、爆発の地響きと音響を増幅してくれます。
私の家も爆発とともにゆれます。
「三尺玉の海上自爆」は爆風で家も体も揺れますし、最後の鬼ヶ城は地面まで揺れます。
この豪快さはどこにもまねできない物です。
金をかけても、地形的な条件は作り出せませんからね。
熊野までわざわざ花火を見物に来る常連さんの多くはこの「鬼ヶ城大仕掛け」を見に来る…いや…体感しに来るのです。
熊野市周辺地図です